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携帯の迷惑メールの大増殖についに堪忍袋の緒を切らして、アドレスの変更をしてしまった。旧アドレスにも愛着があったから、変えたくなかったのだが、これもしょうがない。それでぴったり30文字に変更。自分でも覚えられないほど長すぎるが、見る人が見れば意味(?)のある英数字を羅列したから、迷惑メール対策として、大目に見ていただこう。ただし、それを読み取ってもらえるかどうか?
早速メール交換している先には、ご連絡したが、もしまだ来ていないよ、と言う方がいらっしゃったら、ご一報を。 |
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朝晩は大分寒くなってきたが、それにしても日中は小春日和で暖かい。日向にいると、風でもないと汗をかきそうである。まだ男性はコート無しが多い。自分もまだ無し。コートを着ると年寄りくさく見えるから、とやせ我慢をしているわけではなく、まだ必要を感じないからである。
とは言っても、毛糸のチョッキは着ている。でも、同じようにチョッキを着ているのはどうも同年代以上と見える人ばかり。やはり寒さには敏感なんだろうか? |
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今日は夢玉の第三回オフ会。年末のこともあって、お仕事やご家庭のご都合で残念ながら参加を見送られた方も多かったが、9名のご参加者で、一つのテーブルで全員が親しく話が出来たから、時間も忘れて、気が付いたらあっという間に五時間が経っていた。初対面の方がいても、同じ役者さんを贔屓にするもの同士、まったく気兼ねなく話せるのがこういうオフ会のいいところである。昼間のお酒、それも久し振りなので、よくきいた。
歌舞伎座の夜の部のチケット救済の話があったので、その後急遽観劇のため歌舞伎座へ向う。奮発して一階一等席での観劇は、最近では贅沢に感じる。
『阿国歌舞伎夢華』は、歌舞伎の創意者と言われる阿国を主役にした新作の長唄舞踊。五ヶ月ぶりの玉三郎の歌舞伎座出演は、やはり格の違う存在感の大きさで他を圧倒していて、ただただ陶然と観ていた気がする。お酒のせいもあったろうが。
大佛次郎作の『たぬき』は、一旦死んだと思われた男が焼き場で生き返った話。人間は誰でも自分の死んだ後を見てみたい欲求があるだろうが、この主役金兵衛はその現実にうちのめされて、他人となって生きてゆくが、自分の子供だけは騙せなかったというペーソス溢れるもの。たぬきの標題も複数の意味を持つなかなかうまい題である。金兵衛の三津五郎、幇間の蝶作役の勘九郎ともに、相変わらずうまいものだ。
大喜利『今昔桃太郎』は、勘九郎の名跡最後の狂言として渡辺えり子の書き下ろしの新作。桃太郎で初舞台を踏んだ勘九郎が、四十五年経ってどう変わったか?を勘九郎一座総出演で楽しく演じている。現役最長老の中村又五郎、中村屋の最古参小山三の活躍も嬉しい。ネタバレになるからここでは演目は書けないが、過去の舞踊の舞台のメドレーもあり、ファンには堪らない!これだけ盛り上がれは、楽日は一体どうなるのだろうか?期待十分である。 |
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昨夜は遅くなったので、実家に泊まったのだが、帰る頃降り出した雨が夜半過ぎから、風雨ともに強くなり、午前三時過ぎに一旦トイレで起きたら、低気圧がまるで台風並みの強い雨と風で、バタバタと音がうるさく、寝られなくなってしまった。朝方やっと寝付いたら、寝坊してしまった。実家の庭も風で落ちたはっぱで一杯になっていた。一時瞬間風速が40メートルを越えたらしい。
しかも、雨が上がっても12月というのに、25度あたりまで温度が上がって、暑いくらいだった。明日からは平年並みに戻るらしいが、寒くないのは有難いけれども、どうも異常気象の暖冬の気配である。 |
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歌舞伎貧乏にならないように(いや、もう既になりつつあるか!?)、廉い三階席のチケットを購入しやすい歌舞伎会に先日入ったばかりだが、偶然にも今月からチケットWeb松竹、つまりインターネットによるチケットの取り扱いが始まった。しかも、従来の電話予約と並行して、PCと携帯の両方から予約できるという優れもの。とくに携帯から予約出来るのは、普段外出が多い人間にはとても便利である。これで電話がなかなかつながらないという従来のイライラを解消できるのは有難い。3日の新春浅草歌舞伎の予約も5分程度で予約が完了した。
しかし、便利なことばかりではない。従来の電話予約だと席の相談が出来るのだが、ネットではコンピューターが自動的に席を決めてくる。もちろんそれで気に入らなければ、取り直せばいいのだが、人気のある公演はその間にどんどん席が埋まってくるから、ある程度運に任せるしかない。
しかも、歌舞伎会は年に一定以上の回数の席の予約した人を特別会員として、予約日も先行させているから、まだ一般会員であると、特別会員の予約で土日の良い三階席が満席となってしまう可能性もある。現に今日予約開始の正月の新橋演舞場の歌舞伎公演は、もともと三階席が少ないこともあるのだろうか、すぐアクセスしても土日の三階席はもう取れなかった。すぐ方針変更して止む無く平日の楽日の夜の部と、頼まれた昼の部を押さえることが出来たから、とりあえずほっとしたが、これから毎月同じ悩みを味わなければいけないのだろうか? |
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いつもの夕方のミーティングが午後4時から召集されたので、何かあると思ったら、事業所のナンバー2が来ていた。要は成果が上がっていないので、督励である。とくに昨日の役員会の内容を詳しく説明して、さらに頑張って成果に結びつけて欲しい、と叱咤された。たしかに最近の仕事振りは惰性に流されていることは反省しているが、もう少し具体的な活動指示がなければ現場は動き難い。やはり上に立つと現場の状況は見えないものらしい。
話が一段落してから、その人は「最近数字が出ないものだからやたらと胃が痛くてね」と言っていたが、そう言われるこちらの方がよっぽど胃が痛い毎日を送っているんですよ、と言いたかった。が、成果が出ていないから、それも言えず…。 |
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2年半振りにオペラの殿堂イタリアのミラノ・スカラ座が再開場したニュースが大々的に報じられた。オペラ好きには憧れの的の最高峰のオペラ座。是非一度はオペラ鑑賞に行ってみたいところである。
選ばれた演目がサリエリ作曲のものだったとは驚いた。映画『アマデウス』で天才モーツァルト殺しの疑いをかけられて、すっかり有名になったこの作曲家も、たしかに生存中の18世紀はオペラの大家だったことを思えば当然であるが、その作品を視聴したことが無いので、どんなものかまったく分からない。しかし、題名が『見いだされたエウローパ』とは皮肉っぽい気がする(エウローパとはヨーロッパのこととのこと)。 |
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『ゴジラ』が誕生50年ということで、今上映されている作品が本当に最後になるらしい。思い出せば、自分の子供の頃よく見た映画は、東映時代劇と東宝のゴジラなどの怪獣特撮映画だった。だから、伊福部昭は映画音楽の作曲家だと長いこと思い込んでいた。それほどゴジラ映画と伊福部昭の音楽とは相性が良かった。
ところがクラシック音楽を愛聴しながら、氏が日本が世界に誇るべき現代作曲家であることをつい最近まで知らなかった。無知を恥じなければいけない。その代表的音楽作品を手軽に聴けるCDが出た。NAXOSの意欲的なシリーズ「日本作曲家選輯」の一つとして、『シンフォニア・タプカーラ、SF交響ファンタジー第1番他』である。タプカーラとはアイヌの舞踊の一形式だそうだが、一聴して北方的・土俗的な匂いが濃く、スラブ的ですらある。日本の『春の祭典』と言っても過言ではない。
最後に収められた『SF交響ファンタジー第1番』は、懐かしい怪獣特撮映画などのための音楽の演奏会用メドレー。今でも使われているゴジラの出現の動機などを含め、子供の頃に映画を見ながらワクワクした音楽が次々と続く。考えてみれば随分高度なものを聴いていた訳だが、そうは思わせない新しさと普遍性を持った音楽である.。
片山杜秀の周到にして精緻な解説も必読もの。しかもこれで超のつく廉価番だから、音楽ファンにはこたえられない。 |
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明日から、と言っても書いている今はもう今日だが、小田急電鉄が12月11日からダイヤ改正を実施する。利用者にとっては、長年待ち続けた複々線化がようやく完成して、時間短縮が図られるのである。何しろ朝夕のラッシュ時のノロノロ運転振りにはいい加減ウンザリを通り越して、諦め気味であったから。
しかし、ここに至るまでの道のりは平坦ではなく、とくに地下化か高架化の選択肢のなかで、会社は高架化を選んだので、騒音被害に問題を残して沿線住民からは工事差し止め訴訟も起きた。またそのために用地買収もずいぶん難航したようである。今でも個人的には何故地下化が出来なかったか疑問に思っている。
それにダイヤ改正の内容をみると、利用している最寄り駅から5分程度しか短縮できていない。記憶ではもう少し短くなる予定だったような気がする。これでは待った甲斐が無いというもの。しかし、そういう文句を言う資格ももうない。肝心の出向元の本社がこの12月で移転してしまうのだから。長年待ち続けた複々線化による所要時間の短縮と本社移転が同じ月になるとは!奇妙な暗合と思うのは個人の勝手な思い込みか? |
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今日は「胃腸の日」とか。イニイイ日!2年前に日本大衆薬工業協会が定めたそうだ。たしかに師走は忘年会など飲む機会も多いから、胃に負担がかかる月でもある。胃の不調は、ぜんどう運動による消化機能が低下することから起こる不快感とある。これを機能性胃腸症と言うらしい(朝日新聞夕刊より)。
その原因は次の4点。
@ストレスA不規則な食生活B疲労C飲み過ぎ
う〜ん、どれも思い当たる!
今日は一昨年亡くなった叔母の三回忌と叔父の七回忌があった。法事後、親戚一同と会食したが、お酒も控えて、ひたすら中華料理をいただく。普段より食べる分量は多かったけれど、後の胃の不快感はさほど感じなかった。親しい人との楽しい飲食の時は感じないとは、やはり仕事が一番のストレス!? |
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公立図書館の民営化の動きがますます広がりそうである。しかし、そうなると限りある予算のなかで備えられる図書は、やはり人気のあるベストセラーに偏りが出てしまうのではないかと心配になる。現在ですら利用している図書館では一部の雑誌に購入中止が出たり、またリクエストしても購入予定なしの書籍もある。
この河竹登志夫『かぶきロード』も9月の発売と同時にリクエストしたにもかかわらず、連絡が無いので諦めていたら、一昨日準備できましたとのメールがあった。取りに行ってみると、都内の図書館から借用したものだった。相互に貸し借りできる制度はありがたいことだが、この本のように分かりやすく、簡明な歌舞伎通史は常備してもらいたいものである。昨年の歌舞伎生誕四百年を記念して、歌舞伎座の筋書きに一年間連載されたものを一冊にまとめたこの本は、著者が言うように全部で原稿用百枚足らずの小冊子とも言えるものだが、中身がたっぷりとつまっていて、読めば読むほど味がある。しかもこの碩学にして、初めての歌舞伎通史とは驚きである。初心者から歌舞伎通までお薦めの本。なお蛇足ながら、著者は河竹黙阿弥の曾孫にあたる人。 |
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韓国テレビドラマの『冬のソナタ』の大ヒットや小説『世界の中心で愛を叫ぶ』などのベストセラーで、世の中「純愛ブーム」だそうである。今年もどちらかと言えば暗い話題が多い1年だったから、悪いことでは無い。たしかに書店でも新刊やベストセラーの棚にその種の本が多く並んでいる。例のネットから生まれた『電車男』もその一変種だろう。だが、年寄りにはいささか気恥ずかしくて、どうも手を出せない。
このブームに便乗とまでは言わないが、41年前の純愛物が復刊される。『愛と死を見つめて』である。不治の病にかかった女性と彼女を励ます男性との往復書簡からなるこの本が出版されると、一大ベストセラーとなり、歌にも歌われ、テレビドラマと映画化され、すべて大ヒットした。当時の自分はサユリスト一本やりだったから、吉永小百合と浜田光夫主演のこの映画は2〜3回観て、そのたびに涙した覚えがある。そんなに純情な時代もあったのである。 |
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13日はテレビ朝日系列で放送された『忠臣蔵』が最終回の2時間スペシャルだった。松平健が初の大石内蔵助役に挑んだ注目度満点の大型時代劇。視聴者が高年齢層と考えてか、今時貴重な時代劇の番組枠が19時放送とは、勤め人には同時視聴は到底無理な時間帯。それでビデオでの鑑賞ばかりだったから、全部観ることが出来た訳では無いが、今回の最終回だけは帰宅後ただちに見てしまった。14日の討ち入りにちなんで14日付けで書くことにする。
全体としては、制作の東映京都撮影所の総力をあげた丁寧な作りで、非常にオーソドックスな忠臣蔵に仕上がっていて、見応えがあった。。脇役に渋い俳優も多く、地味な印象を与えたほどである。その中で松平健は、期待以上の出来で、あの暴れん坊将軍の新さんがここまで堂々とした大きな内蔵助を演じてくれるとは思わなかった。
朝日新聞13日夕刊にもデカデカと「松平健。今芸能生活を振り返る」の全面広告がうたれていた。そこにもあるように今年は彼の芸能生活30周年であるとともに、マツケンサンバUで一躍若い人にも大人気になった、ある意味で記念すべき年なのであろう。松平健は知らなくても、マツケンサンバは知っているとは人気とは恐ろしいものである。暴れん坊将軍を続けること25年、50歳を越えた彼は、もう押しも押されぬ大物の時代劇俳優になった。来年はNHKの大河ドラマ『義経』で、弁慶を演じる。若い俳優たちに交じって、どのような新しい弁慶を見せてくれるか? |
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不気味で嫌な事件が続いている。いずれも怨恨なのか、愉快犯なのか?
一つは安売りの殿堂の連続放火事件だ。しかも一つの店舗では三人の従業員が死亡したうえに、もう一店舗は一日置いてまた放火されたらしい。怨恨としか思えないが、もっと驚くべきはここ一年以内に他の店舗でも数件同じようなぼやがあった事実だ。ましてや圧縮陳列なる流通の常識をくつがえすような売り方をしていた会社だ。このような事件が起こる前に社内的な対策をうっていなかったのだろうか?
もう一つは、奈良の小学生女児誘拐殺人事件の犯人と思える相手から、携帯で今度は妹を狙うメールが来たという。発信地域を特定される危険を冒してまで、こんな脅しをするとは犯人は警察をあざ笑っているようだ。こんな非道な犯人は一日も早く逮捕して、地域の子供たちを安心させあげなければいけない。 |
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昨日とはうって変わり、今日はまたもやうららかな小春日和。少し風邪気味だから、暖かいのは有難いが、汗をかくのも困る。本当に外を歩く人間には着るものの調整に困る暖冬である。
だが、意外に周囲に風邪気味の人間が多い。こちらまでより悪化しそうだ。帰りの電車で風邪のためだろうか?車内アナウンスの車掌の声がかすれ気味だったには乗客もクスクス笑い。だが、笑っている場合ではなかった。普段でも混雑している電車が乗換駅で急に大混雑で、身動きが取れなくなってきたた。若い人が多いので不思議に思ったら、何のことは無い。今日は横浜国際競技場で日本対ドイツのサッカーのキリンカップがあったのだ!これだから、サッカーオンチは困る。
さて、今週は何故か長く感じたが、いよいよ仕事は明日一日。土曜日は待望の歌舞伎座昼の部観劇だ! |
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最近は時々日記をサボるようになってきた。週末になると何故かほっとして手抜きをしてしまうようだ。まして今日は歌舞伎座の昼の部の観劇。昨夜は早く寝て今日に備える(少し大袈裟)。
少し早めに歌舞伎座に到着してロビーを見渡すと、筋書き売り場の横に歳末チャリティーの机が出来ていた。芝居の都合らしく出演の役者さんは誰も出ていないが、何人かのサイン入り色紙があった。贔屓の玉三郎の黒々とした骨太のサインがあったので、醵金して入手。女形とは思えない男性的なサインである。
開演前と幕間にオフ会でお知り合いになった方々にお会いして、楽しくこれからの芝居談義などをして過ごす。最近の観劇は大抵どなたかにお会いするようになった。
最初の『八重桐廓噺』(『嫗山姥』)は、福助演じる八重桐が劇中一人で多彩な踊と仕草で語る「しゃべり」が見所。これははじめて観たが、近松の原作だけあって、良く出来ていて面白い芝居である。福助も熱演。自害した夫の魂が体内に入り、女ながら怪力を持つようになる設定も珍しい。最後の大立ち回りでは、手水鉢まで投げ飛ばす。この母から坂田金時が生まれたというのも納得できる。
『身替座禅』は、恐妻家の浮気を題材にした狂言舞踊。勘九郎の右京、三津五郎の妻玉の井ともに、それぞれ祖父六代目菊五郎、曽祖父七代目三津五郎が初演した家の芸とも言うべきものだから、科白から踊りまでやることなすことすべて抱腹絶倒物。とくに玉の井が太郎冠者と入れ替わって座禅衾をかぶっているとも知らず、愛人花子との楽しかった逢瀬を思い出しながら、語って聞かせる踊は、勘九郎が酒も入ったうえでの一人二役を見せる。そして、衾を取ったら、そこには恐妻玉の井!それからの二人のスローモションのような所作は、この喜劇を締めくくるに相応しい面白さ。それにしても男性にとっては恐妻家の浮気という主題は時代を超えた普遍のものと共感するが、圧倒的に多い女性の観客方はどのように感じられたであろうか?
『梅ごよみ』は、深川の辰己芸者の意地と張りが見もの。有名な為永春水の『春色梅暦』を原作にしたこの狂言は、丹次郎という色男をめぐって仇吉と米八が張り合うところが最大の見せ場。玉三郎の仇吉、勘九郎の米八のコンビで演じるのはもう四回目。やはりこの二人をおいては他に考えられない絶妙の組み合わせである。男のような名前を持つだけではなく、伝法で粋な科白も耳に快くぽんぽんと聞こえて来る。丹次郎に抜擢された段治郎もなかなか健闘しているが、この二人の女(?)の争いには影が薄くなってしまうのも止むを得ない。あっという間の一時間半。「本日の昼の部はこれ切り〜」で、もう終わってしまうのか!?と残念でならなかった。だが、まだお楽しみは千穐日の昼夜通し観劇が残っている。今年の歌舞伎観劇納めをたっぷりと味わいたい。来年の勘三郎襲名を控えた勘九郎の名跡最後の舞台でもあるから。 |
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今日はゆっくりと朝寝坊してしまった。昨日の歌舞伎観劇の余韻もあってか、寝るのが遅かったからかもしれない。反省。
午後図書館へ出かけて、リクエストしていた高杉良『「乱気流−小説巨大経済新聞』(上下)をようやく受取ることが出来た。歴史物ばかり読んでいた昨今、たまにはこのようなヴィヴィッドな小説も刺激になってよさそうだ。
さて今週は天皇誕生日の休日一日を含んで、実質的な仕事をする今年最後の週。街はもうクリスマス一色。あまり成果が出ることは期待できそうもない。
また年末のお楽しみ塩野七生『ローマ人の物語』の]V巻『最後の努力』が、いよいよ24日に発売される。と言っても昨年の]U巻も未読だから、正月休みにあわせて一気に読みたい。さらにCDショップのネットを検索していたら、こんなDVDも出るらしい。ロッシーニは、モーツアルトとヴェルディと並んで愛聴しているオペラ作曲家。しかも今絶好調のC・バルトリ(Ms)主演とあれば、是非とも観たい!指揮者がヴェルザー=メスト、共演がヴェテランのR・ライモンディ(Bs)であるのも魅力倍増。自分へのクリスマス・プレゼントにしようと思うが、それにしても何も同じ月に出なくても…(^_^;。 |
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正確には明日が今年の冬至らしいが、我が家は今日柚子湯をした。多種多彩な入浴剤が出回っているけれど、やはり本物の柚子の香りのするお風呂はいいものである。柚子湯に入れば、この冬は風邪をひかないとか。是非そうしたいものだ。
小学生の頃は内湯がまだ各家庭に無い頃だったから、寒風が吹きすさぶ中でも、一家で銭湯に行ったものである。柚子湯は銭湯でも楽しみなお湯の一つだったが、いかんせん家から遠すぎた。折角温まっても、家に着く頃までにはすっかり湯冷めしていた。
内湯が普及して、そういう苦労は無くなったが、銭湯はそのあおりで大幅に減ってしまった。それでも昔通った実家近くの銭湯はまだ昔そのままで営業しているのを先日発見した。やはり懐かしい。今度一度行ってみたくなった。 |
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昨日内湯のことを書いたついでにもう一つ思い出話。実家はいわゆる昔の都営住宅だったから、建て増しして風呂場を作った。ところが当時はまだ水道が来ていなかった。だから、たまたますぐ側にあったから助かったものの、共同の井戸からバケツで水を風呂桶まで運んだ。これはまだ小学生だった自分の仕事。しかし、自分の家で風呂に入れると思うと少しもつらいとは思わなかった。
井戸はもちろん手動のポンプ式で、量も豊富だった。大岡昇平が『武蔵野夫人』で書いて有名になった国分寺崖線から連なる多摩川沿いの段丘下だったから、四季を問わず新鮮な美味しい水が汲めたように覚えている。当時は東京でも井戸水は今の水道水と比べ物にならないくらい美味しかったと思う。 |
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高杉良『乱気流』(上下)を一気に読了した。勤め人なら毎朝読むのが当たり前と言われ、クオリティ・ペーパーとして絶対的な地位を占める巨大経済新聞を舞台に、最近の有名経済事件をからませながら、その驕りと経営陣の腐敗、それに抗して立ち上がった勇気ある記者の戦いを描いた長編小説。経済小説の第一人者である作者の取材力によるものでろう、一人の記者に仮託して、この巨大新聞の内情に肉薄している。経済部至上主義、発表記事はトップにしない、他新聞に抜かれると後で嫌がらせがある、などかねて噂に聞いていたことが生々しく描かれていて、やはりそうだったかと思わせられることばかりである。
だが、実名小説とは銘打っていないが、作中人物が誰をモデルにしているかは容易に想像が付く。2〜3年前の子会社巨額手形流出から有名記者の内部告発など新聞や週刊誌を賑わせた事件だから当然だが、当事者の経営陣のうちの二人が、この小説を名誉毀損で訴えたという。まことのジャーナリストとして恥ずべきことであろう。一昨日の報道で、肝心の会社と懲戒解雇された記者とは、株主代表訴訟で和解して、地位の回復も図られたという。この小説のエピローグで示唆された通りの結末を迎えた以上、誰の目から見ても真実は明らかだと思うのだが…。 |
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休日を利用して、実家へ出かけた。年齢も年齢だから、時々様子を見に行かなければならないと思うものの、なかなか思うにまかせない。まぁこちらが遊んでばかりいることもあるが(^^ゞ。
来年のカレンダーも持って行った。出向元の会社のカレンダーは毎年楽しみにしているので、喜んでもらえた。早速いつもの定位置に架けておいた。
しかし、以前は年末の挨拶用にカレンダーはたくさん配られていたから、他社からもらったものは、最終日にはよりどりみどりで余るほど家に持って帰ったが、最近はどこも経費の節約がもあるのだろうか、もらうことも少なくなった。また事実営業マンらしき人が重そうなカレンダーの袋を抱えて歩いているのもだんだん見かけなくなった。
ネットや携帯の普及で、カレンダーや手帳を使う人が減っていると聞いたが、新年にカレンダーや手帳を新しくすることは何とも言えず気持ちのいいものである。こういう習慣は廃れないでほしいが。 |
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今日はクリスマスイヴに加えて、金曜日の24日。ほとんどの勤め人が給与日のはず。それを忘れて、銀行に行ったら、ATMの前は長蛇の列でウンザリ。
帰宅時も今のビルの最寄り駅がみなとみらいの入口。イヴェントがあるらしく、改札口は通れないほどの混雑振りである。買物で横浜駅で下車したら、これまた買物客とイヴを楽しむ人たちで溢れている。早々と退散して、電車に乗ったら、逆にいつもより空いている!
それにしてもケーキの包みを持っている人が少ない。家庭でクリスマスイヴを迎える人が減ったのだろうか? |
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クリスマスというのに、土曜出勤日。外出の仕事はほぼ昨日で終わったから、今日はデスクワーク中心で、もっぱら社用の年賀状書き。個人用はPCで作ることに慣れてくると、宛名書きはなおさら自分の字の下手さ加減が嫌になる。日本語ワープロが出た時、真っ先に飛びついたのも、字のコンプレックスから逃れたいためだった。
最初親指シフトキーボードで入力を覚えたから、ローマ字入力は長い間抵抗があった。今でも親指シフトがもっとも合理的で両指に抵抗が無く、入力の早い方式だと思っているが、PCの普及→ワープロの消滅にともない、ほぼ姿を消してしまった。「親指シフトキーボードを普及させる会」があるらしいが、今のPCに入れるのは手間と費用がかかり、実現は難しそう。
ところで、そんなことを余計なことを言っている暇は無い。個人の年賀状がまだ出来ていない!しかもプリンターのインクが無くなって来ている。毎年の反省がまったく生きてこない。会社の休みに入ってから、また慌てて作ることになりそうである。元旦に届くように出来上がるか? |
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年賀状に手をつけていないと言いながら、今日は十二月大歌舞伎の千穐楽。昼夜の観劇だから、何はともあれ年賀状は放り出し、少し早めに家を出て、有楽町の量販店でプリンター用のインクだけは手に入れた。
勘九郎の名跡最後の舞台だから、この楽日のチケットは早いうちに全席完売になっていたので、まず最優先で購入しておいて正解だった。劇場内も心なしかいつもとは違って、熱い雰囲気だったように思う。また幕間に十人近い夢玉のお仲間にお会いできた。話題の多くはもっぱら来年の勘三郎襲名。
役者もそんな観客の期待に応えてか、どれも乗っていたようである。昼の部はお目当ての『梅ごよみ』が、玉三郎と勘九郎の意地の張り合いが前回以上に小気味良く、楽しめた。また丹次郎役の段治郎は、一段と色男振りがあがっていて魅了した。七月の『桜姫東文章』の清玄・権助の二役同様、この人の成長の著しさは努力の賜物であろうが、何か吹っ切れたものあるようだ。
楽日の切り口上は普段とは違うと期待していたら、玉三郎が勘九郎としての最後の舞台だからと、異例とも思えるほど長く二人の交流について話したのが印象的だった。これを受けての勘九郎が芸者姿のまま地声で照れくさそうに喋ったのには思わず微笑してしまったが、来年の襲名興行には玉三郎が三ヶ月すべて付き合ってくれると披露して、いかにも嬉しそうだった。
夜の部の最初の『鈴ヶ森』は、今月は初見。七之助の白井権八は白塗りがよく似合い、適役。橋之助の長兵衛はさすがにまだ年齢的に若過ぎる。『阿国歌舞伎夢華』は4日に観たよりも、総踊りも含めて全体のアンサンブルが良くなっていて、華やかで美しい元禄絵巻。ここでも段治郎が大きく見えて、良い山三になっていたから、阿国と山三のお互いを思う気持ちが観るものにもよく伝わってきた。
『今昔桃太郎』は、これぞ勘九郎としての最後の演目。大向こうの掛け声もいつもより多く気合が入っていたように思う。出演する役者もみな力が入っていて、踊りもダイナミック。しかも、舞踊メドレーで勘九郎はやってくれました!大いなる小屋で書いた通りで終わると思ったら、何と連獅子の仔獅子の後に、毛振りを見せてくれたのである。それも数え切れないほど何回も何回も!これでなおさら盛り上がり、勘九郎が花道に引っ込んでも拍手は止まず、スタンディング・オヴェーション!カーテンコールが二回あって、くす玉まで登場。「勘九郎親方、大きな夢を有難う」と垂れ幕があった。勘九郎の挨拶も感極まったのだろうか、涙声だったようだ。最後の幕外で言った「良き人々にめぐり合えて、果報者」というセリフは当初台本になかったことを明かしていたが、たしかに彼の気持ちそのままであったろう。多くの役者・スタッフ・観客に愛される彼は、本当に幸せな役者であると思う。なお、作者の渡辺えり子も舞台に上がって、盛大な拍手を受けていた。(27日補記。中村又五郎の音頭で、観客と伴に盛大に三本締めがあったことを付け加えておく)。
大きな興奮で盛り上がって、今日は気持ちよく今年の観劇納めをすることが出来た。来年の勘三郎襲名興行はなお一層盛り上がりそうである。 |
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昨日の舞台の余韻を引きずり、また睡眠不足のまま会社へ。ただし、今日で仕事納めだから、駐在している事務所の清掃、そして本来の事務所へ戻ってまた清掃と一日肉体労働で終わり、気分的には楽だった。夕方事務所全員で軽く飲み、一年の締め。ほんの僅か飲んだだけで、心地よくなる。やっと一年の仕事が終わった〜!\(^o^)/。
だが、帰宅すれば年賀状の作成が待っていたから、少しもノンビリ出来ない。しかも、インクの交換がうまく行かず、プリンターがはじめ作動せず、右往左往してしまった。ようやくエラー回復して、何とか作成作業は順調に進んだ。これで明日には完成する見込みがついた。 |
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昨日は一日中年賀状の作成と家の手伝いで終わる。だがどうやら年賀状も無事発送にまで漕ぎ着けた。それでほっと安心したのか、昨夜は早く寝てしまった。
今朝もいささか寝坊して起きたら、初雪が降っている!低気圧の影響らしいが、例年より4日も早いとか。まだ仕事をされている方は、かなり寒い上に足元が悪いから、帰宅時は難渋することであろう。
スマトラ沖の地震から発生したインド洋沿岸の津波は、全容が判明すするにともない、その苛烈な被害の大きさに息を呑む。今年は日本も台風、洪水、そして中越地震と自然災害が多発した。地球規模での自然の変化が進行しているのだろうか? |
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今日は家人は正月ものの買出し、自分は家の掃除と分担して、午前中は掃除に精を出した。ところが、昨日の寒さでどうやら鼻風邪を引いたらしく、鼻水が止まらない。薬局で風邪薬とのど飴を買い、午後はもっぱら読書。
お蔭で『最後の努力〜ローマ人の物語]V巻』を読了できた。実は]U巻を先に読むべきところを、こちらを読み出したら止まらず一気に読んでしまった。史上有名なディオクレティアヌス帝とコンスタンティヌス帝が、何故元首制から絶対君主制へ移行させたか?また何故キリスト教を公認したか?などはこの本を読んでよく分かった。やはり三世紀の危機をいかに乗り切るかという課題を達成するためにはこれ以外の方法は無かったのである。しかし、この舵取りで、ローマ帝国は大きく変貌して、中世が始まったとも言えそうである。順序は逆だが、これでなかなか読み始められなかった『迷走する帝国〜ローマ人の物語]U巻』に取り掛かることが出来た。 |
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全国的な雪模様のなか、東京も午前中から降り出した雪がかなり積もってきた。このまま夜となれば、凍結して、明日の元旦は一面銀世界の正月を迎えるのだろうか?
このサイトも開始してから、一年余り。はじめてカレンダーで一年を通じて続けることが出来た。これも、このような拙いサイトでも訪れて下さる方が多くいらっしゃるのを励みにしてやってこれた訳で、あらためて感謝申し上げたい。
ただ、今年は第四四半期あたりから、体調が必ずしも安定せず、観劇記や読書手帖など更新が思うにまかせなかった。仕事の面とともに、体調の管理は新しい年の課題にしなければいけないであろう。
それではどうぞ良いお年をお迎え下さい。皆さまにとって来るべき新年が実り多き年でありますようにお祈りいたします。 |
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今除夜の鐘を聞きながらこれを書いている。大晦日のテレビ番組も歌と格闘技しかないから、見るものが無い。そこで、サイトの正月用の衣替えと大いなる小屋の十二月歌舞伎の観劇記を追加と修正をしながら、年を越した。だから、まだ大晦日の延長のような気分だが、何はともあれ、新しい年は明けた。
全国的に雪模様の新年になりそうである。真っ白い清浄な雪のように、今年は災害や事件などない平穏な年であって欲しいが…。
本年もこのサイトをどうぞよろしくお願いいたします。 |
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風邪気味もあって、恒例の実家の年始廻りにも出かけず、今日も自宅でもっぱら休養と読書。しかし、テレビも正月だけは集中的に伝統芸能の番組を放送してくれるから、見逃せないものばかりで、まさに書き入れ時。ただし、当然ながら家人の見るものとぶつかるから、録画しておく。その録画も最近は重複するようになったから、一昨年の暮れにかなり先物買いでHDD&DVDレコーダーを手に入れた訳である。
だが昨年の正月はまだ十分使いこなせず、録画に失敗した番組もあった。約1年間使用してようやく何とか多くの機能を使えるようになったが、普段はテレビのケーブル線につないでないから、肝心の売り物の電子番組表(EPG)を利用出来なかった。今回は大晦日からケーブル線につなぎ放しにして、録画したい番組をすべて予約したら、これは簡単で、便利極まりない。しかも、タイトルまで自動的にセットされている!昨年かなり多くの番組を録画しても、HDDの容量にはまだ十分余裕があるから、お蔭で明日も含めて4日間の録画は一括事前予約ですべてお任せ。こんなに楽な正月番組の録画ははじめてである。以前は、一回毎にテープを入れ替えていたし、夜中の長時間番組の場合は、寝ないでセットしたものである。
しかも、ビデオテープに比べて、画質・保存性・省スペースとも格段に優れているから、なおさら言うことなし。ただ、その録画したHDDをゆっくりと見て、かつ編集およびDVDへのダビングする時間がどれくらい取れるのか?まずそれが何よりも問題だ(^^;。 |
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今日は自分の誕生日。お正月の誕生日では何もないのには慣れっこであるし、いたずらに馬齢を重ねただけだから、毎年とくにどうということもない。ただ今年は若干の感慨がある。
それは32年前に亡くした父親の年齢に到達したことだ。当時としても早過ぎた死だったが、太平洋戦争前に旧満州にいて、敗戦により全てを失い、命からがら日本に引き上げて来てからの苦労が遠因だったろうと今でも思う。子供の教育には熱心な父親でその恩恵を随分受けたから、これからは少しでも好きなことをしてゆっくりと老後を過ごしてもらえるよう親孝行らしきことをしようと思っていた矢先の死はかえすがえすも残念だった。
自分なりの58年間を振り返ると、あっという間であることはもちろんのことだが、自分なりにいろいろな苦労もあったと思う。しかし、父親の時代の苦労を思うと比較にならない安穏な生活であったろう。だから、父親の凝縮した人生に思いを致しながら、果たせなかった父親の分も含めて、これから長いであろう老後生活をどう有意義に過ごすか?をあらためて考える日となった。 |
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昨夜は正月も働いていた愚息がようやく休みを取って、久し振りに帰ってきた。会社の仕事のこと、結婚のことなどいろいろ話していたら、寝たのが深夜になっていた。
今日は夕方出向元から、今年の4月以降どうするかの確認の話しもあり、自分の今の素直な気持ちを説明して、後は一任した。さらに退社後実家に寄った。風邪もあるだろうが、老母の調子があまりよくないようなので、様子を見に行った。意外に元気だったので一安心だが、今後はますます頻繁に行く必要がありそうだ。
仕事や家族の問題など、やはり今年は節目の年になりそうな予感がする。 |
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愚息が母親のためにデジカメを買って来た。今まで使ってきたカメラが古くなったから、と言う理由だが、自分の結婚問題を少しでも進展させようと、ご機嫌を取ろうとしたようだ。
だが、メカに弱い家人も新しいものだから、素直に喜んでいる。しかも私個人にとってもいずれ買いたいものだったから、これから借りて使うこと出来る!この日記も今までの携帯カメラの画像に加えて、デジカメの画像を時々載せようと思う。
以下は、我が家の一員になっているプリモプエルを早速愚息が撮ったもの。
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正月の休みからかけて塩野七生『迷走する帝国〜ローマ人の物語]U巻』を読み終えた。]V巻を先に読んだのはある意味では失敗だったようで、やはりこの]U巻を読んでこそはじめて]V巻の面白さが倍増したと思う。軍人皇帝が続き混乱した三世紀の帝国の現状を徹底的に立て直したのがディオクレティアヌス帝とコンスタンティヌス帝なのだが、そこにあったのはローマらしさの喪失であり、その萌芽はこの三世紀にあったことがよく分かる。このシリーズも残すところ後2巻。どんなローマ帝国の瓦解が待っているのだろうか?楽しみと同時に、最終巻が近づくのが淋しく感じられる。
また並行して、山田風太郎の忍法帖シリーズのなかの、柳生十兵衛三部作の最終作、そして彼の最後の長編『柳生十兵衛死す』も再読した。本当は順序とおり『柳生忍法帖』『忍法魔界転生』と読んで行きたかったのだが、図書館で手に入らず、逆になった。能をタイムマシーンにしての二人の十兵衛が異次元空間を跳んで活躍するこの作品は、風太郎ならでは奇想天外なの面白さである。それでいて、晩年の作品の特徴である軽み、飄逸さもあって、一気に読めた。いずれ読書手帖にまとめたい。 |
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仕事始めから四日間で三連休!正月休み明けの仕事はまだ体が仕事モードに戻っていないためか、週四日の勤務でも疲れたので、大助かり。しかしほっとしたせいか、正月中から時々出ていた歯茎の腫れが、昨夜から痛みに変わるようになってきた。
そこで今日は図書館に行くやら、かかりつけの医者に薬をもらいに行くやら忙しかったうえに、久し振りに歯医者にも行った。元来医者は嫌いではないが、歯医者だけはどうも苦手で、痛みが出るまで進んで行こうとしない。ガリガリと歯をいじられると、どうも余計痛みが増すような気がする。また一旦かかるとあちこち治すため、治療が終わるまで、数ヶ月かかるのが気が短い性分に合わないようだ。
今日も恐る恐る行ったら、差し歯の隙間に出来た歯周病らしく、それほど治療に時間はかからないと言われた。しかも「他の歯は年齢にしてはしっかりしていますよ」とまで言ってくれた。でも、普段から歯磨きにあまり熱心ではない自分としては、いささか面映い。 |
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昨日は正月休みの運動不足を補おうと、午後に三時間ばかりウォーキングに精を出したら、夕食時のお酒もきいて、22時ごろにはもう寝てしまった。したがって、PCも開けず、日記はお休み。
今日は成人式の晴れ着姿のお嬢さん方で雑踏する最寄駅を通って、浅草へ。新春浅草歌舞伎第二部の観劇のためである。
浅草仲見世も人出で混雑をきわめていた。まゆ玉や賀正の旗などでお正月気分満点。しかも、これから観劇する役者のまねき(?)もあがっていた。観音さまにお詣りした後、待乳山聖天にも足を伸ばしたが、戻るときに人込みで道を間違えて、会場の浅草公会堂に着いたのは開演10分前。思わぬ汗をかいた。この浅草歌舞伎は例年若い女性の着物姿が多く見られるのも好ましい。
今年も第一部と第二部で同じ演目を演じる役者を変えて出している。お年玉の開演前の挨拶は、市川門之助。今日はこの第二部のみの上演だそうで、役者はみな休養十分で張り切っているとの話があったが、その通りの熱演揃いの舞台だった。
演目は、『御所五郎蔵』(獅童、愛之助、亀治郎)、『鏡獅子』(七之助)、『封印切』(愛之助、亀治郎、男女蔵)である。『御所五郎蔵』は、獅童と愛之助がニンが違うと思うが、愛之助が頑張っている。対して獅童はミスもあって、精彩が無かった。良い資質を持つ役者だから、もう少し歌舞伎に出演を増やした方がいいのではないか?
お目当ての七之助の『鏡獅子』は、前半の清潔な色気のお小姓弥生と後半のきりりとした獅子の精の対照が鮮やかで、とても爽やかな舞台だった。毛振りも勇壮に数十回以上を数えた。これでさらに踊りこんでくれば、持役になるであろう。
『封印切』は、愛之助がさすがに和事のつっころばしをうまく見せていて、後半の封印切の緊迫感・悲劇性がより際立った。 |
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『スター・ウォーズ』のエピソードVがついに今年の5月に公開される。第一作のエピソードWからはじまったこのシリーズもYで一旦中断したから、一時はもうTからVの完結編は完成しないと諦めていた。それが一旦再開したら順調に続編が続き、とうとう完成する。第一作から25年以上経つのは感慨深い。
勤め人になってからは映画はほとんど見なくなったが、SF映画のみは例外だった。恐らく『2001年宇宙の旅』と『猿の惑星』に強烈な衝撃を受けたためだろうし、ひるがえって考えると、少年時代に読んだウェルヌやウェルズのSF小説(それもダイジェスト版)の影響だろう。だから、『スター・トレック』とこの『スターウォーズ』だけは必ず見た。もう5月が待ち遠しい。 |
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仕事では久し振りに銀座周辺へ出たので、歌舞伎座へ寄ってみた。今年は松竹の創立百十周年で、初春歌舞伎も東京では毎月上演の歌舞伎座に加えて、新橋演舞場、浅草歌舞伎に国立劇場をもあわせて、実に四つの劇場で公演があるという大盛況である。
また二日のNHK教育テレビ恒例の初春ナマ放送でも、大阪の松竹座からの中継も加えて、各劇場の初日の模様をさわりで楽しませてくれた。この辺の事情は小山觀翁氏の初日観劇記が詳しいが、昨日の歌舞伎座の観客の入りを見ると必ずしも喜んでばかりいられない。平日だったこともあろうが、客に入りもよくなく、前売りも完売の日はほとんど無かった。しかも驚いたことに、開演30分前でも、一幕見席の最前列に座れるのである。
三月から勘三郎の襲名興行が続くから、製作者サイドでは苦心して、演目と配役を決めているのであろうと推察はするが、最近出た演目も多く(例えば『魚屋宗五郎』や『石切梶原』など)、食傷気味であるうえ、配役も新鮮味が無い。また『御所五郎蔵』は今月重複している。このような状態では、観客に飽きられる危険性もあるので、もう少し工夫を望みたい。
しかし、そのお蔭と言おうか、直前に一幕見席に飛び込んで、三津五郎と時蔵の『鳴神』をたっぷりと楽しむことが出来た。三津五郎は立派で、大きな鳴神上人、時蔵は品のある美しい雲の絶間姫。こういう芝居なら、何度観てもいい。贅沢な一幕見席での観劇だった。 |
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今日書店で平岩弓枝の人気シリーズ『御宿かわせみ』の傑作選の第二巻『祝言』を見付けた。昨年出た第一巻『初春の客』も傑作選の名に相応しい読み応えのあるものばかりであったうえ、蓬田やすひろ氏の描き下ろしカラー挿絵がまた味があって、読む楽しさが倍増だった。
今回は忍ぶ恋だった主人公るいと東吾の祝言からはじまって、第二世代の子供たちが主になる話(『花世の冒険』や『源太郎の初恋』など)を中心に十篇が、シリーズの第十一〜二十巻から選ばれているようである。題名を見ても思い出せない話もあり、今日は購入を見送ったものの、きっと近いうちに買ってしまいそう(^^ゞ。 |
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年末はベルリンフィルのジルベスターコンツエルト、年始はウィーンフィルのニューイヤーコンサートを視聴するのが恒例になっている。大晦日と元旦に衛星生中継でテレビ放送があるから、居ながらにしてコンサートの臨場感を味わうことが出来るから、有難い時代になったものである。
それに加えて、最近はウィーンフィルのニューイヤーコンサートなどは、そのライブ録音が直ちに発売されるようになった。一体どういう製造工程になっているか不思議だが、二週間程度で輸入盤が日本のCDショプの店頭に並ぶようになった。
しかし、今年はベルリンフィルのものが先に発売になった。僅か12日での発売は記憶に無いほど早い。曲目はオルフの「カルミナ・ブラーナ」である。これは中世ヨーロッパの民衆詩を題材にした大胆な人間賛歌だ。ベルリンフィルは過去にヨッフムや小澤の指揮で名盤がある。CDショップでの部分視聴でも、音楽監督のラトルが熱い棒を振っていて、引き込まれた。
実は大晦日の衛星生中継をHDD録画したまま、まだ視聴していなかった!帰宅してから、慌ててDVDに移して視聴する。ベートーベンの「レオノーレ序曲第三番」もあり、久し振りにラトルとベルリンフィルの息のあった、また灼熱した演奏を堪能することが出来た。最近クラシック音楽を聴く時間が減っているのを反省。 |
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昨日から冷たい雨が降り続けている。天気予報では降雪とあったが、東京では雪にならなかっただけ幸いだった。これで本当に雪だったら、大学センター試験の受験生は大変だったであろう。
昨日は所用で外出した後、いつもの通り地元図書館にリクエスト本を受け取りに行った。ついでに何点かまたリクエストを入力したが、評判の新刊は相当な順番待ち。さすがに皆さん早い!その中でも宮部みゆきの最新下町時代小説『日暮らし』がとくに人気が高い。彼女が現代ミステリー、ファンタジー・ノベルから時代小説まで幅広いジャンルを、しかもどれも高い水準の作品を発表し続けていることは驚嘆すべきことであろう。
主に江戸の下町を舞台にした時代小説も、『本所深川ふしぎ草紙』や『震える岩』など鮮やかな展開とほろっとさせる点で優れたものが多い。だからこれだけリクエストが多いのだが、待つ方はたまらない。ところがよく見ると、この『日暮らし』は、『ぼんくら』と同じ主人公のシリーズ続編らしい。迂闊にも『ぼんくら』は今まで未読だったから、まずこれから読むべきと思って書棚を探すと、やはり旧刊の本は棚にある!早速借り出して読み始めると、下町の臨時回りのさえない同心を主人公にして、裏長屋に起こるさりげない出来事からだんだん事件が始まってきて、読む者を一挙に江戸下町の世界に引き込む。お蔭で今日も寒い一日を外出もせず、読み耽っているから、家人からお小言が…。 |
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今日は日中から何となく仕事も上の空で、落ち着かなかった。正月休みに愚息から言われていた、愚息の彼女に夕方家人ともども会って食事をするためである。
待ち合わせ場所に愚息と待っていた彼女は、落ち着いた好感の持てる人で、まずは安心。予約していた場所になかなか辿り着かない失敗はあったが、乾杯して食事とお喋りをはじめたら、後はなかなか和やかな雰囲気だった。それでも、二人は緊張しているようだったから、自分で話をリードするようにしたら、思わず酒量が増えてしまった。結構いろいろ余計なことも語ったから、彼女の方が我々のことをどんな印象を持ったか後で気になってしまった。まだクリアーすべき問題は残っているが、これをきっかっけに今後円滑に話が進むといいが。 |
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今日は昨日の酒と睡眠不足がたたって、体が重い。やっぱり酒は控え目がいいいようだ。それにしても飲めなくなった。
仕事を早く切り上げて、いつもの書店を散策。平岩弓枝『祝言』を買うつもりが、新書と文庫の棚で止まる。光文社新書で曽田秀夫『幻の時刻表』、ちくま学芸文庫で服部幸雄『さかさまの幽霊』である。
前者は未知の筆者だが、「鉄道運転運輸史」をライフワークにしているとある。戦前など往時の時刻表をもとに鉄道秘話が語られているようだ。
後者は、このサイトの観劇記のタイトルに厚かましくも名著の題名を借用した歌舞伎史の第一人者である氏の、鶴屋南北の劇的世界や当時の図版から掘り下げた江戸文化論が中心のようである。単行本と同じなら購入を見送ったが、文庫化にあたって補論が二つあるとか。それならばと即購入。だが、文庫にしてはいい価格だ! |
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昨日購入した『幻の時刻表』(光文社新書)を読むと、主に戦前に建設されて国鉄となったものや廃線になった鉄道のエピソードが多く語られていて、やはり興味深い。ただ残念なのは、日本の鉄道においてもっとも重要なポイントである鉄道ゲージ(軌間の幅)について触れられていないことだ。
今のJR(旧国鉄)が鉄道国有法によったとはいえ、多くの私鉄を買収して、全国的に鉄道網をはることが出来たのは、軌間がすべて1067ミリのいわゆる狭軌であったことによると思う。だから、複数の路線をまたがっての長距離列車の運行も可能になった。これは当たり前のようになっているから、あまり気にも留めないが、重要なことだと思う。1435ミリの広軌の欧米から見れば中途半端なこのゲージも日本の鉄道の発展史には欠かせない点だ(鉄道ファンに取っては周知のことだろうが、都営地下鉄は4線のうち3つが異なるという不統一振りだ)。
また主に関東が中心になるが、多くの私鉄が右に倣えした訳でもあるまいが、同じ狭軌を採用したことにより、戦前は山手線の壁に阻まれて都心に入れなかった私鉄が東京メトロや都営地下鉄に郊外から乗り入れてくることができるようになった。だから多くは東京をスルーして、神奈川〜千葉・埼玉を結ぶ一大ネットワークが形成されている。今自分が利用することが多い田園都市線も半蔵門線を経由して、東武伊勢崎線の南栗橋までつながっているが、利用している人のうち何人が南栗橋の正確な場所を理解しているだろうか?と思うほど遠距離である。しかし、この乗り入れのお蔭で、昨年も足利まで簡単に行くことが出来て、便利だった。だからこの相互乗り入れをうまく使えば、相当な時間の節約になる。
しかも鉄道好きの人間にとっては、相互乗り入れによってバラエテーにとんだ列車が楽しめるのも嬉しい。京浜急行から都営地下鉄、京成電鉄、北総鉄道につながる路線など、次ぎから次へと違う列車が来るから、見ているだけで楽しい。
今駐在している横浜も昨年2月に開業したみなとみらい線がまもなく開業1周年を迎えて、記念イベントとして、埼玉高速鉄道〜南北線〜目黒線、また都営三田線〜目黒線、そして日比谷線からと再度多くの臨時乗り入れ電車が運行される。埼玉の浦和方面から元町・中華街まで直接乗り入れてくると聞くと、その日は是非乗ってみたくなる。 |
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岩波文庫で有名な岩波書店に「岩波現代文庫」というもう一つの文庫シリーズがある。タイトル通り、現代、とりわけ戦後日本のいろいろな問題に焦点をあてたを書籍を積極的に文庫化している。もともと、戸板康二『歌舞伎への招待』(正・続)、河竹登志夫『作者の家』や山川静夫『歌右衛門の疎開』など歌舞伎ファンには必読の珍しい本が収録されているので、読む機会が多い文庫だが、今年は創刊5周年と戦後60年ということで、続々と注目すべき本が出るようだ。
まず五味川純平の一大ベストセラー『人間の條件』が3巻に分けて刊行される。大学生の時に分厚い1巻本でほぼ徹夜で読み耽って感動した記憶がある。戦争の悲惨さを主題にしたこの長編小説は一度他の文庫に入った後絶版になってから久しいので、再刊は大歓迎である。しかし、作者も言っているように通俗的な面白さも併せ持っているから、岩波書店で出るのは時代の趨勢か?これでこの小説もまた多くの読者を得ることだろう。この機会にまた再読したくなった。
と言いながら、岩波書店の今月の新刊を見ていたら、昨年文化勲章を受章した中村雀右衛門の『私事』を見つけた。あれっ?!書店では並んでいない!これは早速図書館にリクエストしなくては。 |
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夜帰宅すると、家人がくず餅を買ってきたから、食べますか?と聞く。珍しいのでどこで買ったのかと尋ねると、今日は川崎大師の初大師に行ったので、という。大師山門前のこのお店の久寿餅である。甘味ものは大好物であるが、とくにくず餅はその一つ。
たくさんある店の中でも、ここの久寿餅はやはり一番美味しいと思う。柔らかでありながら、ぷりぷりとした食感で、黒砂糖の蜜ときなこの組み合わせは、上品な甘さが口の中でとろけそう。しかし、よく食べ方を読むと、先に蜜を掛けてから次にきなこをまぶして食べなさいとある。今まで気がつかなかったが、たしかにこの方がよくマッチするようだ。週末の疲れがこの甘味でいっぺんに吹っ飛んだような気がした。これで明日の土曜出勤も頑張れそう。根が単純なのかな? |
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ほとんどの新聞に写真入りで報道されているし、夕方帰宅したらテレビのニュースにも出ていたので、今さらだが、やはり歌舞伎好きとしてはこれは書かざるを得ない。
中村勘三郎は、猿若座の座元だった猿若勘三郎にはじまっているから、江戸時代に芝居小屋があった浅草は縁の深いところ。三月からの襲名興行の成功を祈願しての「お練り」と親子での奉納舞踊!遠くからでもいいから、生で観たかった!でも無情なことに今日は土曜出勤日だった(>_<)。 |
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もう既に何回も書いているように、勘九郎の十八代目勘三郎襲名は、この三月の歌舞伎座での公演を皮切りに、以降同座で三ヶ月連続行われて、来年まで順次各地で続く。昨年の海老蔵襲名を上回る人気で、チケットの入手も相当厳しいことが予想される。
昨年チケット入手に苦労してお仲間の方に助けてもらった苦い経験を反省して、歌舞伎会に入ったわけだが、20日から既にゴールド会員および特別会員の先行予約が始まっていて、しかも従来よりその期間が長い。これは昨年入ったばかりの一般会員では土日の入手は無理かとなかば諦めたが、何となくせわしないのが三月。平日休めるかどうか保証は無い。やはり駄目でもともとと、土日、とくに27日(日)の楽日の夜を優先的に狙い、今日の一般会員の予約に臨んだ。頼みは昨年暮れからスタートしたWeb松竹。またもや携帯からの挑戦だったが、やや裏ワザ(!?)的なアクセスも成功したのか、開始5分で本命の楽日夜の部に加えて、他の2回も全て日曜日のチケットの入手に成功\(^o^)/。
意気込んでいただけに、何か拍子抜けしたところもあるが、狙い通り行ったから、正直ほっとした。やはり電話よりWeb予約は早くて有難い。しかも席もまずまず満足できるところ。
とくに楽日は奮発して一等席を確保したが、これが花外(花道の外側)ではあっても、すぐ横で、以前のとちりにあたるところ。これなら七三の役者さんの演技を十分堪能できるというもの。今から夜の部の『鰯売恋曳網』が待ち遠しい。自分ながら気が早いことである! |
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60歳まで残りあと2年を切った今、この記事には考えさせられた。日本のみ就労意欲が強いというのは、高齢化社会の経済的基盤になる年金だけでは収入に不安があることは紛れも無い事実。だが、仕事人間だった勤め人が急に仕事がなくなると、家庭にずっと居ては邪魔にされるのが本音ではないか!?また打ち込む趣味もなくて時間を持て余すこともあるかもしれない。
私も定年後は趣味をもっと掘り下げて勉強したい願望を持っているが、経済面もさることながらはたして家庭に居る場所があるかはたしかに大いに不安である(^_^;。
そんな一方ではこんなツアーが人気とか!これなら自分も一度是非参加したいと思うし、参加者が予想外に多いとは高齢者の夢の実現なのかもしれない。これからの日本人にはこういう趣味がもっと一般的に広がってくると、より気持ちにゆとりが出来て楽しいと思うのだが。 |
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午後から半休を取って銀座へ。新橋演舞場の新春大歌舞伎の千穐楽夜の部観劇のためである。この劇場へ来たのは久し振りだったが、三階席は歌舞伎座に慣れてしまうと狭く感じるし、事実席数も少ないようだ。その分舞台は良く見えるから、歌舞伎貧乏としては十分満足できる席だった。
まず病気から復帰後初の東京での舞台だった團十郎が、『御所五郎蔵』で元気な姿を見せてくれたことは、何よりも嬉しかった。團・菊・左が揃い、新春に相応しい華やかな演目。福助の傾城皐月が意外に平凡。夫五郎蔵を心にもなく愛想尽かしするハラが足りないと感じた。一方思わぬ収穫は松也の同輩の傾城逢州。こんなに美しく、情のある役を演じられるとは!今後が期待できる。
昨年の襲名パリ興行の凱旋公演になる海老蔵・菊之助の『鳥辺山心中』も哀切な美しさで、魅了した。この二人はゴールデンコンビとして、これからの歌舞伎界の主軸を担って行くと思われる。さらに菊之助は、『六歌仙容彩』のうちの『喜撰』でも、茶屋女お梶を若さに似合わずとても色っぽく演じていて、驚いた。菊之助恐るべし! |
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昨日の演舞場の観劇で気になったことが一つ。観客のマナーである。
最近は上演前にも繰り返し注意のアナウンスがあるから、ほとんどの観客は携帯の電源を切るようしているはずだが、昨日は2回も着信音が鳴った。これはやはり興醒めである。観劇の最低のマナーとして、電源の切断は守って欲しいものだ。
また、劇場は認めているものの、開演中に他の観客のことは眼中に無いかのように、堂々と席に着く人がいるのは困りものである。さらに必要も無いのに、身を乗り出して舞台を観る人もいる。後ろの人が観えずに迷惑していることも考えて欲しいものだ。
そして、これは誰しも経験があることだが、観劇中にふっと睡魔に襲われることがある。ある程度は止むを得ないが、一生懸命演じている役者さんに申訳が無いと思う。だが、昨日は最初の演目は身を乗り出して、食い入るように舞台を観ていた女性の観客が、二つ目からはずっとお休みになっていた。自分の贔屓の役者さんが出ないとやはり寝てしまうのだろうか?
さて、勘三郎襲名の二月目の四月興行の演目が正式発表になった。襲名興行の白眉ともいえる重厚かつ豪華な演目と配役である。賓客(まろうど)の間を参照下さい。 |
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この記事を読んだ時には笑ってしまったが、はて自分は?と考えると小学生のことをあながち笑ってもいられない。年齢的には漢字を読む力はある方だと思うが、さていざ書くとなると怪しいものだ。幸いワープロのお蔭で手書きではとても書けないような漢字でも、漢字変換を使って出すことが出来るけれども、変換ミスはよくやってしまう(この日記も時々後から気が付いてそっと修正している)。
しかし、日本語というのは便利なもので、漢字・ひらがな・カタカナなどの組み合わせのなかで、こういう時は漢字でなければぴったり表せないと思う時は、どうしても漢字の使い方に拘ってしまう。だから、変換に迷う時は、辞書が頼りである。自宅備え付けは『広辞苑』で、これでほぼ用が足りるけれども、最近新版が出た『新明解国語辞典』(三省堂書店)が妙に気になる。時々書店で立ち読みしていると、普通の辞書には出てこない評釈や一歩踏み込んだ表現が多い(詳しくはこちらを参照)。読み物としても読んでも面白そうで、熱烈なファンも多いようだ。常備したい誘惑にかられる。
話題が変わるようだが、某経済新聞の朝刊連載小説は、最近ネット上でも話題になっているが、とても一流大新聞が載せるようなものとは思えないお粗末な三文小説である。しかし、世の男性諸氏が喜んで読み、しかも株も騰がるというジンクスもあるのであれば、とやかく言う必要は無いけれども、言いたいのはこの作者先生の能力を疑いたいほど漢字の使い方がいい加減だということだ。 |
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二週間連続の土曜出勤で、いささか疲労気味。周囲に風邪ひきが多いので、今晩から明日にかけてゆっくり休養したい。来週は寒波襲来で、かなり冷え込みそうだから、体調維持には注意しなければ…。
一昨日から佐江衆一『士魂商才』(新人物往来社)を読んでいる。五代友厚を主人公にした小説。五代は政商とのみの記憶があって、他の薩摩出身の明治維新の大立者に比べて、今まであまり注意をはらっていなかった人物である。作者の夫人が遠縁に当たるらしい。
読み進めるにしたがい、この人物が表題通り、侍の魂を持ちながらも、新しい日本のためには実業を主にしていかなければならないとの信念を持って生きて行ったことが分かる。従来にない視点から描かれた幕末維新物の小説で、面白い。
また彼がイギリス商人グラバーと交流をしながら、長崎で活躍するシーンが多いのは、短期間にせよかの地に住んだ経験がある自分にとっては懐かしい。町の名前から、歩き回ったあの町、この町が思い出される。 |
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歌舞伎ファンにとっては、何とも残念な事件が起こった。三月の襲名を控えて、昨日「中村勘三郎襲名を祝う会」が盛大に行われた後、この事件が起こったようである。最近の七之助の舞台活動の成長・充実振りには目を細めていたから、祝い酒に酔ったとはいえ、父親の大事な襲名興行を前にして、何とも思慮のないことをしたものだとがっかりした。舞台人として猛省すべきだ。
興行関係者も、場合によってはあと一ヶ月に迫った襲名興行への彼の出演取り止めも検討すべきであろう。 |
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昨日の事件の続報。さすがに本人も自分のやったことの重大さをあらためて感じたようで、ただひたすら謝罪の記者会見だったようだ。それも当然で、尊敬する父親の襲名という慶事に水を差したと同時に、歌舞伎ファンをどれだけ失望させたかをよく反省してほしいものである。また父親の勘九郎は、たしかに親の責任もあろうが、同情が先にたつ。それでなくとも大名跡の襲名とは、精神的にも肉体的にも大変なことなのだから。
七之助は当面芸能活動を謹慎するとしても、問題は三月からの勘三郎襲名興行への出演をどうするかである。既に三月、四月の役も正式発表されており、興行関係者は悩ましいことであろうが、やはり一人前の大人としての責任もあるから、それ相応のけじめが必要だろう。ただ、それをどのくらいの期間とするか、ファンとしてもハムレットの気持ちである。 |
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