徒然なる日条(平成15年5月〜7月分)



2003年05月16日
今日から日記を再開。会社のイントラ日記が無くなって、早くも5ヵ月。他の方々もHPの開設ラッシュである。それに煽られて、自分もHPを作り出した。さー、どの位で形が付くものなのか?

ところで、今年のプロ野球、毎年春の珍事と言われているタイガースが断然トップを走っている。
わがジャイアンツは主力が故障続き。大幅な戦力ダウンで戦っていて、まあ2位から3位の間をキープしているのは、贔屓目に見てもよくやっている、と言えるだろう。今日から伝統の巨人ー阪神戦、まだジャイアンツは今季阪神から1勝もあげていない。そのプレッシャーのなかで、外人投手ラスが粘りの投球だ阪神打線を翻弄し、八回まで無失点の好投。打っては清原が伊良部から意地の一発。九回には仁志の駄目押しもあり、快勝。今季初勝利! さあこれで明日からの対戦がますます楽しみになった。
2003年05月17日
朝、といっても深夜なので、16日といっても良いが、BSのロイヤル・クラシックシートで『ドン・ジョバンニ』を放送。長いので、ビデオ録画したが、演出が今はやりの現代風のようだ。指揮は若手の注目株ダニエル・ハーディング。通して視聴するのが楽しみである。

さらに続いてアバードが手塩にかけて育てたヨーロッパ室内管の20周年記念コンサートを放映。
前の放送が約3時間なので、眠い目をこすりこすり、テープの入れ替え。これが金曜日の深夜だから良いが、平日ならとても無理だ。Msのアンネ・ソフィー・フォン・オッターも共演したシューベルトのコンサートのようであった。これも楽しみ。

総じてこのロイヤル・クラシックシートは良い放送が続く。

「りそなHD」の危機。公的資金の導入で決着が付きそうであるが、事の発端が税効果会計の自己資本参入をめぐって監査法人から厳密な会計処理を突きつけられたことによるようで、ついに日本にも来るべきものが来たという印象である。この方のコメントがとても参考になる。

これが金融危機の引き金にならなければよいが・・・。

伝統の阪神ー巨人戦の第2戦。昨日の初勝利の勢いで巨人の頑張りが期待されたが、完全にムーアの一人舞台だった。しかし、巨人も新人木佐貫の好投で良くやったと思うが、いかんせん打てなかった。惜しい1点差負け。まあ第3戦を期待しよう。だが、これで2位から5位まで4チームが0.5ゲーム差でダンゴ状態。何とかしなければ、阪神の独走を許してしまう。巨人がトラ退治するしかないのだが・・・。

小生の季節外れの風邪がうつったのか家人が朝から寝込む。慣れない家事に追われるが、終わった後は、せっせとHP作り。実はある方のHPを参考にソフト「Ninja2003」を購入したら、作業があっという間に進み、こうして日記を書きながら、形が出来上がってきた。これでは公開が予定よりかなり早く進みそうである。恐るべし、「Ninja」!
2003年05月18日
朝から、例によって運動を兼ねながら歩いて図書館へ行く。リクエスト本は宮尾登美子『宮尾本平家物語』の第3巻が早くも届いていた。この長編、今までの平家ものとは一味違って、王朝物語のような印象を受けるが、どうだろうか?読了次第、読書手帖を書かなくては。

HP作成どんどん進み、形がとりあえず出来たので、アップロードしてしまった!中身の充実はこれからだ。

阪神ー巨人戦の第3戦、2点リードしていながら、上原が守りきれない。また中継ぎが良くない。
ウーン、無念の負け越し! このままでは本当に阪神の独走を許してしまう。どこかトラを止められるチームは無いものか。

夜10時、NHK教育TVの芸術劇場はP・ブーレーズ指揮のグスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラの来日公演。曲は大作のマーラーの交響曲第6番を放送。所々しか見られなかったので、後でビデオでゆっくり鑑賞予定。
2003年05月19日
仕事で外を歩くことが多くなった。元々健康のために歩くのが好きなので、全く苦にならない。1〜2駅くらいは歩いたほうが早い。暗い地下鉄を乗っているよりも、気持ちが良い。それに東京の変貌は早い。ちょっと行っていなかったりすると、何か風景が変わっているような場合によくぶつかる。ましてや、東京駅周辺、六本木、汐留、品川周辺の変わりようは激しい。便利になる反面、何か大事なものが失われてゆくような気もする。

外を歩いていると、言わばフレックスのようなものだから、時々時間が空いてしまって困ることがある。そういう時は、近くに美術館でもあればよいが、そうそう都合よく行かないので、大体書店あたりに飛び込んでめぼしい本を物色することになる。しかし、これが曲者。ちょっと、目新しいもが出ていると、すぐに買いたくなってしまう。まあ最近は図書館のリクエストを活用するように努めてはいるが、なかなか悪い癖は直らないもので、ついつい手が出てしまう。買ってしまった後で、そういえばしまう所があったかな?と後悔することになる。

これがレコード店だともっと悪いことになる。大体輸入盤を含めて、毎月の『レコード芸術』から新譜・新入荷の情報を得ているので、偶に行っても、リストアップしてある盤がしっかりと棚に並んで、買ってくれとばかりに鎮座ましましている。こうなると、もう止まりませんね。これってやはり衝動買いって言うんでしょうか。後でカードの請求書の数字を見て、目の玉がひっくり返ることになるのが落ちである。

今日もいつもチェックしているタワーレコードに寄ったら、何と発売日より早く入荷しているものを見つけてしまった。
ヴェルディの歌劇『椿姫』(ラ・トラヴィアータ)のDVDである。これは今ヨーロッパで人気沸騰の美貌の歌姫ステファニア・ボンファデッリ(S)がヴィオレッタを歌い、ヴェテランのブルゾン(Br)、新鋭のパイパー(T)が共演、そしてあの世界的テナーのドミンゴが指揮をする、というファンにとっては夢のような舞台のライヴである。さらに何といっても凄いことに、演出家として世界的に著名なF・ゼッフィレッリの演出になるという豪華さ!

これはもう即買い。歌も映像も楽しみなのだが、実は販促のオマケにもついつい魅かれる。ポピュラー系では珍しくは無いのだろうが、実は美貌の歌姫のポートレイトとポスター付き。この人、クラシックの世界には珍しい美貌とスレンダーな肢体を持つ。大体、オペラ歌手は胸郭をフルに使って劇場全体に声を響かすので、どうしても胸が厚くなってしまう。しかし、薄幸の美女がぶくぶく太っていては絵にならない。やはりヴィジュアルの時代には彼女のようなスターが必要だろう。

さらにサイン会の整理券まで付いていた。これは行かなくっちゃ(何というミーハー)。

その美しさの一端はこちら

視聴記は別に書かなくては。→書きました!
2003年05月20日
ここのところ東京は不順な天候が続いていて、雨が降りやすい。早くも梅雨を思わせる。

今日も予報通りとはいえ、夕方空が真っ暗になったと思ったら、たちまち土砂降りとなり、おまけに強い風が吹き荒れた。帰宅時だったから、ターミナル駅まで帰ってきても、風も雨も止まない。本当にこういうときは難渋する。

しょうがないから、少しターミナル駅で時間潰し。またもや書店に入ったら、平岩弓枝の『御宿かわせみ』シリーズ第28巻の最新刊が出ていた。池波正太郎の3大シリーズが読めなくなって、今の楽しみはこれだけである。最近NHK−TVで放送もされている人気シリーズだが、今回は主役のるいが高島礼子でちょっとイメージが違うような気がする。いい女優だとは思うが、相手の東吾が橋之助だから何か年上女房という点ばかり目立ってしまい、感心できない。
個人的な好みでは、真野あずさあたりの方がしっくりするが・・・。

まあそれは別として、この最新刊毎日1話ずつじっくりと楽しめそう。
2003年05月21日
会社の近くにある高層ビルのレストランに行ってみた。前はありふれたレストランであったが、事情であるホテルが肩代わりして、模様替えしたもの。

ヴァイキング方式の食べ放題というのに魅かれたのだが、洋食中心の10数種類の品揃えで、味も悪くない。勿論、サラダやごはんもの、麺類もあり、なかなか楽しめる。飲み物もお代わり自由。

これで税込み千円ちょいで済むのだから、言うことはない。高層ビルの上層階でこの値段ならお客が入って当然だが、よく客層を見てみるとサラリーマン主体と思っていたら、何と中年の主婦層
ばかりである。ウーン、さすがに奥様方はしっかりしている。サラリーマンなら午後1時過ぎにはいなくなるが、彼女たちは食事後ケーキとお茶でゆっくりおしゃべりをしてゆくのであろう。今日のように天気がよければ、眺めも最高。これでは奥様方に占拠されてしまうのが心配である。しかも採算が取れるのか、なぞと余計な心配までしてしまう。
2003年05月22日
久し振りに会社帰りに同僚と飲む。偶には他愛も無いことを喋りながら酒を飲むのも、ストレス発散でいい。幸い、今日は22日の木曜日。盛り場もまだ空いている。これが明日だったら、給料日だから、すぐ満員になってしまうだろう、とくに大衆酒場は。これだけ収入ダウンが続くと、どうしても財布の紐が堅くなり、廉い店に行くようになってしまう。まあ当然か。

そういえば、若い時は結構日本酒を飲んでいたように思うが、腎臓結石を患ってから、ビール一辺倒。とくに生ビールはこたえられない。これなら結構付き合えるか。でも最近は焼酎も飲むようになった。要はだんだんアルコールを吸収する力が落ちているから、次の日に残らないものを飲んでいることになる。これもやはり年齢のせいか?

ジャイアンツ勝利で2位キープ。しかし喜んでいられない。トラは逃げるばかり。さて、何とか追い付けないものか?
2003年05月23日
ようやく金曜日。1週間が経つのが早いような遅いような。

ここのところ体調がよいせいか、睡眠時間が少なくても、朝は結構しっかりと起きるようになった。これも年齢のせいか?しかし、さすがに金曜日になると、睡眠不足が利いてきて、眠い。
そこで、みーはー娘にならって、今日の1曲というか今日のCD。

♪ モーリス・アンドレ(Tp)『トランペットの真髄』(グラモフォン 輸入盤 474 331ー2)
  あのトランペットの神様の70歳記念の2枚組み。天衣無縫に朗々となる鳴るトランペットは眠気を吹き飛ばすのにもってこい。
    
2003年05月24日
OAラックのペアとなっている椅子が購入から1ヵ月経ってからやっと到着した。それで、朝からせっせと組み立てに精を出す。もともと手先が不器用だから、時間がかかる。組み立ての図とにらめっこで、どうやら完成。これで、ようやくOA環境が整った、というものである。

このHPも公開してから約1週間、まだまだ自分では納得できないところが多いので、いろいろ改良にチャレンジしてみる。当分試行錯誤で進むしかないであろう。

いつも金曜の深夜に録画するクラシック・ロイヤルシートは、ヴェルディ没後100周年記念コンサートでドミンゴはじめ有名歌手が揃い踏みで期待していたのだが、どうもビデオの調子がおかしく、ちゃんと録画されていない。既存のビデオの再生はできるので、録画するヘッドが悪いようだ。
修理にお金もかかるが、それよりも直るまで録画ができないのが痛い。明日も録りたい番組があるので、さあどうするか・・・。
2003年05月25日
ビデオデッキが完全に故障で使えない。さあ困った。今日は午後10時からNHK教育TVでご贔屓の大和屋の『阿古屋』があるのだ。これは過去6回舞台上演しているが、TV放映は初めてだ。絶対録画しておきたい番組だ。

そこで考えた末、パソのHDD録画機能を使うことに決めた。確か今使っているTVにビデオアウトの機能があったはずだ、とマニュアルを引っ張り出して、首っ引きで調べる。あったあった、と見付けたので、即設定を変更した。

後はケーブルの接続だが、TVとパソは離れていて、そんな長いケーブルなぞ持っていない。そこで止む無く、パソをTV近くまで移動させた。早速接続完了。

恐る恐る、HDD録画のテスト。思いの外、簡単にでき、画像も良い。これならいけると安心したが、予想外だったのは、TVを消すと駄目だということ。これでは番組終了までつけっ放しにしなければいけない。やはり接続の関係でビデオとは違うのである。

本番の「劇場への招待」は午後10時開始。『阿古屋』の後、吉右衛門の『弁慶上使』もあり、楽しみながら録画終了。さらに「芸能花舞台」で大和屋と中村屋の『末摘花』の放映があるというおまけつき。今日は大和屋ファンにとって満足度十分の一日であった。

この視聴記はこちら。なお、DVD+RWだが、DVDへもコピー出来た。

しかし、そのままでは寝られない。ケーブルの接続をはずし、パソを元の位置へ移動。結局片付け終わって布団に入ったのが何だかんだ午前2時過ぎだった。これから1週間が始まるというのに、寝不足でスタートするとは!
2003年05月26日
前日、とりあえずHDD録画が出来たものの、たまったビデオテープを使うためには、デッキを修理しなければどうしようも無いので、とにかく修理に出した。どの位時間がかかるかはっきり分からないが、その間見るものが無い、と家人がぼやくことしきりである。

修理代があまりかかっても困るので、上限を言って置いたが、もしそれを超えたら新しく買わなければならない。まあ小生の本音はそろそろ買い替えたいのだが・・・。

参考にビデオデッキの製品の棚を見たが、一時に比べると魅力的なものが減っている。やはりもう成熟商品なので、メーカーが力を入れていないのかもしれない。対照的に、DVDは新製品が轡を並べている。たしかに画像も音も良いし、魅力的だ。だが、たまったテープがある以上、当分ビデオデッキは必要だ。
2003年05月27日
何故かビデオの話ばかりだが・・・。今日、一昨日録画した大和屋の『阿古屋』をDVDにコピーをしてみたのだが、そこで感じたこと。

困ったこと。一つには時間がかかり過ぎること。あれでは普通のダビングと同じである。もう少し何とかならないものなのか。小生のハードとソフトの問題なのか。

もう一つはこれは失敗なのかもしれないが、+R/RWのメディアが少数派であること。よほど大きな量販店に行かないと、ディスクが置いていず、なかなか入手が難しい。

しかしそれは別として、やはりDVDはHDDの録画と比べても、画像の劣化が殆ど無く、音もPCMだからとても良い音である。これはビデオの比ではない。まあ元々今持っているデッキが廉価なものだから、望むほうが無理なのかもしれない。

これでは当分良さそうなプログラムはHDD録画か?でも、深夜にそれをやると、いろいろ言われそうだし、悩ましいことではある。

さて、今日のCD。
♪  Haendel『水上の音楽/王宮の花火の音楽』
     ニケ指揮コンセール・スピリチュアル(Glossa 輸入盤 GCD 921606)
2曲とも野外音楽の醍醐味を満喫させるオリジナルの大編成による新盤。鄙びた味わいもまた格別。聴いている方をとても爽やかにさせてくれる。
2003年05月28日
外を出歩くと、一番悩ましいのが昼食である。とくにあまり行ったことのない場所だと、何処にするか本当に悩む。精々定食屋でお茶を濁すのが関の山である。

また懐もそう暖かくないので、どうしても廉く、そして美味しいものを食べたい、と思うのだが、これがまたなかなか難しい。

だから、そんな時にネットであらかじめ条件を絞って、めぼしい店を調べておけば、いろいろ楽しみもできて、仕事に張り合いも出来る。そういう点では随分便利になったものである。

最近はラーメンがブームなのか、雑誌や新聞などにもよく「ラーメンの美味しい店」というような特集を見かける。こういうものも情報収集して、行ってみるのも楽しい。有名店に気軽に行けるのも、外回りのメリットである。まあ、そういう楽しみでも無ければ、やってられないところもあるが・・・。

だから、会社の近所を中心としたラーメン店はこの人のページの情報が大変参考になる。ただ、結構有名店が多く、行列する店が多いのが悩ましい。そこで、まず手近なところから開拓、と事務所の近辺からいろいろ行ってみるが、なかなか多士済々、楽しめる。これは当分ラーメン店巡りが続きそうである。
2003年05月29日
ご近所のラーメン屋巡り。まず最初は初台の「一福」。ここは初台と言っても、オペラシティの横を通ってゆくと、10数分かかる若干不便なところ。今の事務所のある幡ヶ谷の方が近い気がする。
しかも古い商店街のある不動通りから少し入った場所にあり、また店の佇まいもラーメン屋らしからぬ(?)小奇麗な店なので、つい見逃してしまいそうである。

上品な女将が一人で切り盛りしている。味噌、醤油、塩とあるが、やはり売り物は味噌か?2種類のあわせ味噌で作られた味は独特だが、癖になりそうである。麺は細ちじれ麺でやや固め。スープはアルカリイオン水を使っている、とのことで味噌と相性がよく、爽やかで飲み応えがある。今日は辛し味噌が入っている味噌ピリカを頼んだが、これは小生の一番口に合う味。思わずスープを完飲してしまった。女将には全部飲んでいただいて有難うございます、って喜ばれたが、この辺が有名店らしからぬ気取りの無さで、人気の秘密かもしれない。

さらに、ここでは何とカレーがラーメンとセットで味わえる。これが半端でない美味しさで、カレーも好きな小生には、こたえられない。セットで十分満腹。味もお値段もお得である。
2003年05月30日
週末でやや疲れたせいか、酒が効いてすぐ酔ってしまう。

「時分の華」の掲示板で書き込みがあった六月のコクーン歌舞伎『夏祭浪花鑑』のチケットはメールでお願いしたら、譲ってもらえそうなのでほっと一安心。でもこれで歌舞伎座の六月大歌舞伎夜の部(通し狂言『曾我綉侠御所染』がとても楽しみ)と二つも観に行くことになる。やや贅沢か?

さて、今日のCD。
♪ Brahms『二台のピアノのためのソナタ』
   アルゲリッチ、ジルベルシユテイン(P)
烈女アルゲリッチが2002年から主催する「ルガーノ・フェスティバル」からのライヴ録音。有名なピアノ五重奏曲の二台のピアノのためのヴァージョン。2人の名ピアニストの掛け合いは並みのデュオでは聴けないスリリングな面白さ。併収のMendelssohn『ピアノ三重奏曲第1番』も瑞々しい演奏で楽しめる。
(EMIクラシックス 国内盤 TOCE55560 輸入盤 5 57468 2)
2003年05月31日
昨日の生保決算発表についての今日の新聞報道。いずれも「三重苦、弱る体力」と、予定利率の引き下げの問題と併せ、手厳しい記事が並ぶ。業界人としては厳しい現実を痛感する。リストラも含め経営努力はしているのだが、まだまだ我慢比べか?

東京地方も、台風の影響か、朝から強い雨が断続的に続き、とても外出できる状態ではないので、久し振りに1日中家でゴロゴロ。

朝新聞のTV番組欄で四国金丸座のこんぴら歌舞伎『三人吉三巴白浪』の中継録画を衛星第二で放送するのに気が付く。チェックしているはずが、見落としたらしい。どうも通し狂言の中継らしい。慌てて家人と交渉、何とか了解を取り付けたので、先週に引き続きパソでHDD録画。約3時間。ふー、疲れる。早くビデオが直らないと困るなー。
2003年06月01日
先日の歌劇『椿姫』のDVDがあまり素晴らしかったのと、主役のボンファデッリ(S)に魅了されてしまい、何と今日はそのDVDに付いていた整理券を持って、彼女のサイン会にのこのこと出かけた。今、トリエステオペラの公演で来日しているのを捉えての開催のようである。

開始の10分前頃会場のタワーレコードの渋谷店に着いたが、もう40〜50人位つめかけていた。
思ったより年齢層は広い。定刻の午後5時、彼女はにこやかに登場した。意外と小柄。だが画像で想像していたより、もっとチャーミングな人である。オペラ歌手というより、イタリア人のモデルさんを思わせる。冒頭に質問に答えながら簡単に挨拶したが、美貌だけではない、頭のよさを感じさせる話し振りであった。

すぐにサイン会は始まり、手際よく進む。事前にもらったポートレイトではなく、DVDのジャケットにサインとなったのはやや残念だったが、明るい笑顔でサインする姿に見惚れ、あやうく握手をするのを忘れそうになった(汗)。

サインが終わっても皆立ち去らず、全員終了後また一言挨拶して、彼女は笑顔を振りまきながら拍手の中、颯爽と去っていった。ウーン、さすがプリマドンナ!鮮やかな退場振り。

あまりの魅力に、彼女が挨拶で話していた今回の来日公演のドニゼッティ『ルチア』のチケットをついつい購入してしまった(痛!)。だが、生のオペラを観るのは何年振りだろうか。あれはたしかボローニャ歌劇場のロッシーニ『シンデレラ』を観て以来のはずだから、ほぼ10年振りか?

何はともあれ、楽しみなことではある。
2003年06月02日
再々書いているビデオデッキの修理が意外と早く完了し、セッティングも無事終了。やれやれ。

だが、やはり故障直前に録画したテープは3本ほど正常に録れていない。楽しみにしていた番組も多かったから残念ではある。

注目の巨人ー阪神戦は巨人の2勝1敗の勝ち越しで終わった。2戦目の9回の大逆転劇が無かったら、3連勝も夢ではなかったのだが・・。しかし、初の勝ち越しは大きい。故障の選手も清水、元木と徐々に復帰してきているので、6月の大反攻が期待できそうである。やはり巨人が強くないと、プロ野球は面白くない(批判は覚悟で)。
2003年06月06日
日記を再開してから、はじめてお休みしてしまった。何、要は酒に飲まれたのと、ネタがなかったからである。やはり毎日はなかなか難しいが、努力するしかない。

その間このHPを放って置いたかと言えばそうでもなく、リンクを張るために、関連のサイトを巡っていたというところである。とりあえず、歌舞伎のリンク集を完成させなければ、と思う。

しかし、各サイトを巡回すると、本当に多彩なページが多く、忸怩たる思いがする。まだまだ改善する余地ばかりである。

そればかりではない。メインの一つの読書が殆ど進まない。これでは読書手帖が増えてゆかない。この雑記の更新が読書に割く時間に食い込んでいる状況である。悩ましいところだ。

さて、待望の週末。少しは読書をと思いつつ、またもやBSのオペラを欣喜雀躍として観てしまう。
ヴェルディ『ナブッコ』、ウィーン国立歌劇場からのライヴ、指揮は注目のルイージ。これはコレクションも少なく貴重である。
2003年06月07日
今日は家人が外出したので、珍しく早い時間から読書三昧。ここのところの遅れを一気に取り戻そうとやや欲張る。

ただし、週末の疲れを取りながらの読書だから、爽やかに読み進められるものがいい。そこで、1話だけで止まっていた平岩弓枝の御宿かわせみシリーズの最新刊『江戸の精霊流し』(第28巻)に取り掛かる。このシリーズ、既に連載開始から30年になろうという息の長い人気もの。四季折々の江戸の風物詩を巧みに盛り込みながら、東吾、るいを始めとするかわせみとそれをめぐる人々が織り成す人情捕物帖である。どれを読んでも、練達の作者の手並みは鮮やかで、たとえ殺人事件を扱っても後味がいい。さらに登場人物たちがとても生き生きしていて親しみ深いし、脇役の活躍が目覚しい。最近は麻太郎、源太郎、花世、千春などの子供たちが主役となる話もあり、楽しい。

元々、作者が意図しないうちに、魅力ある登場人物が動き出した、という感じがあり、最初は難しかった二人の愛が結実して、何か短編小説の集積が大河長編小説の趣を呈してきたように思う。1話1話楽しみながら、読み終わると、早く次の新刊を読みたい気にさせるシリーズである。

あまりの魅力に、ついつい同じ作者の他のシリーズ、はやぶさ新八御用帖『幽霊屋敷の女』まで一気に読了してしまった。これも南町奉行に仕える新八郎が主役の捕物帖。こちらの方が事件の解決までの展開がスピーディーで、推理ものとしても面白い。

勢いに乗って、高橋克彦『時宗』(全4巻)に挑戦、2巻目まで進む。
2003年06月08日
今日楽しんできたオペラの余韻が冷めやらぬ状態である。トリエステオペラの来日公演最終日、ドニゼッティの歌劇『ルチア』である。いや、期待以上の素晴らしさであった。

元々、『椿姫』のDVDで主役のボンファデッリ(S)があまりに魅力的であったので、予定外に買ったチケットである。勿論、彼女は歌も演技もそして舞台姿も美しかったが、彼女だけでなく、ソロ、重唱、合唱と管弦楽が一体となって作り上げられた総合芸術の素晴らしさ、これぞオペラの醍醐味であった。演出も、舞台装置も、衣装もとくに奇をてらったものではないオーソドックスなものであったが、非常に好感を持てた。

休憩時間も含めて約3時間、あっという間に過ぎてしまった。幕が降りるとともに、熱狂した観客はスタンディング・オーヴェーションで歌手、合唱団、オーケストラを讃えた。カーテンコールは恐らく20分以上も続いたであろう。

もう少し冷静になってからではないと、観劇記は書けそうに無い。
2003年06月10日
昨日書店から入荷の連絡があり、注文していた新刊を入手した。丸谷才一『輝く日の宮』(講談社)である。待望の書き下ろし、10年振りの長編小説である。

芥川賞作家であり、卓抜な文芸評論家にして翻訳家、エッセイストでもあるこの人、何故か小説は寡作である。巧みな徴兵忌避小説である『笹まくら』以来、愛読しているのだが、とにかく作品が少ない。『たった一人の反乱』、『裏声で歌へ君が代』、『女ざかり』とほぼ10年おきに発表してきている。どれも問題を孕んだ秀れた風俗小説である。風俗小説というと、誤解を生じやすいが、現代小説という意味である。

もともと『源氏物語』が当時の最先端を行く現代小説であった訳で、秀れた小説はみなその特質を持つ。今回の書き下ろしは、その『源氏物語』に題材を採った作品のようで、期待度十分である。

『輝く日の宮』というのは、現行の五十四帖から失われたと言われている巻で、冒頭の『桐壺』の後に位置していたであろうと推定されている。日本文学史に造詣が深い作者がその謎に迫りながら、物語を展開してゆくようで、最初の2章を読んだ限りでも、趣向も文体も異なっており、様々な技巧を凝らした仕掛けが施されているものと思われる。いろいろ楽しめそうである。

今日の朝日新聞夕刊の文芸欄に特集記事が掲載されていた。
2003年06月11日
関東地方もいよいよ梅雨入り。毎年のことだが、憂鬱な季節である。とにかく湿気が多いから、汗かきには堪らない。ましてや今年は外へ出る仕事、ますますハンカチが離せない。さらに続いてくる酷暑、冷房の普及で室内は良いが、逆に外は排気熱で熱風が吹いて、体感温度は上がるばかりである。外から中へ、また外へと繰り返していると、汗が出たり引いたりで、体力も消耗する。だんだん夏が堪える年齢になった。

生保の予定利率の引き下げが今国会で成立しそうである。何かこれが通ると、すぐに引き下げがあるとの誤解があるが、必要とする会社が手を上げる訳だから、そう簡単なものではない。先日の決算発表の席でも、各社は口を揃えて、引き下げは必要ない、と言っている。ただ、経営体力的には厳しいことは事実であるが・・・。

さて、今日のCD。
♪ 『オペラ間奏曲集』
  ヤルヴィ指揮エーテボリ交響楽団
完璧主義者のヤルヴィが有名間奏曲をたっぷりと味わい豊かに聴かせる。
(グラモフォン 国内盤 POCG 3781)
2003年06月12日
高橋克彦『時宗』と丸谷才一『輝く日の宮』を平行して読む。面白い本に出会うと、こういう器用なことが出来る。どちらも小説であることには変わりないが、かたや時代小説、こなた現代と平安朝とをまたぐ小説、とまったく異なるが、そこに共通するのは読者を惹きつける熱い情熱である。とくに『輝く日の宮』は世界最高の長編小説である『源氏物語』の創作の秘密に迫るかってない壮大な試みではないか?

さて、今日のCD。
♪ Wagner『聖金曜日の奇蹟〜アバド/ワグナー・アルバム』
  アバド指揮ベルリン・フィル
昨年ベルリン・フィルの音楽監督を辞任したアバド待望のワーグナー。どれをとっても壮大かつ精妙に響く音の素晴らしさ!『トリスタン』も『リング』も、そして『パルジファル』も全曲演奏はいつ聴けるのだろうか?(国内盤にのみ「ワルキューレの騎行」がボーナス・トラックで付く。いつもは輸入盤を買うが、これでは国内盤を買うしかないが、ユニバーサルの陰謀か?)。
(グラモフォン 国内盤 UCCG−1149)
2003年06月13日
渋谷のある「東急文化会館」が6月末で閉鎖になるという。1956年開館というから確かにかなり老朽化していると思われ、営団13号線の建設と東横線との相互乗り入れにより、取り壊されるというのも止むを得ないのかもしれないが、青春時代にこの中の4つの映画館を利用した者にとっては寂しいことである。

とくに6階にあった「東急名画座」はよく通った。当時たしか入場料が50円位(ロードショー劇場のパンテオンが300円前後か)だったから、今の値段ではおよそ300円位に当たるのか。学食のランチやコーヒー1杯分で過去の名画を観られたのだから、時間のある学生としては通うのが当然という感じだった。60年代の名画は殆どここで観たのではなかったか。

また、地下には「東急ジャーナル」というニュース映画専門館もあって、10円(新聞記事による)で世界のニュースが観られた。俳優の竹脇無我の父親の竹脇昌作(字は違っているかもしれない)氏の名調子のナレーションも懐かしい。

1階にある「パンテオン」は偶にしか行かなかったが、70ミリの上映ということで、ここで観た「2001年宇宙の旅」の美しさには息を呑んだものである。もうこのような大型の映画館は出来ないのかもしれない。
2003年06月14日
山田洋次監督の初時代劇『たそがれ清兵衛』のDVDを観る。昨年公開されて大ヒットし、各映画賞を総なめしたものだが、何となく映画館に行きそびれて、見逃していた。今回本編に加えて、特典映像を長時間含んだDVDが本の形式で発売されたので、購入した。

藤沢周平の3つの短編から脚本化されたこの映画は、幕末の庄内地方のある藩を舞台にしている。お馴染みの「海坂藩」である。その貧しい下級武士の井口清兵衛、執務終了後は同僚との付き合いも断って帰宅するので、人呼んで「たそがれ清兵衛」と言う。

前半は清兵衛の日常の貧しい暮らし振りがさりげなく、しかし克明に描かれる。時代劇だが、日本の農村の原風景のような、ある懐かしさを思わせる家の佇まいが好ましい。照明もモノトーンが陰影深い。妻を労咳で亡くして生活苦に喘ぎながら、ボケのきた実母と幼い二人の娘を抱えて、内職もしながら、娘たちの成長に生きがいを見出している主人公。現代人と等身大の清兵衛には共感を覚える。

ある日、友人の妹で幼馴染の朋江が不幸な結婚から逃れ離縁して、彼の家に現れる。家の中が華やぎ、娘たちも朋江に懐く。清兵衛の暮らしにも明るさが見えてくる。ここらあたり、朋江を演じる宮沢りえの楚々とした美しさは観る者を惹きつける。兄からあった縁談話も身分違いと断ってしまう清兵衛だが、朋江を思う気持ちは観客に伝わってくる。

藩主の急死から、お決まりのお家騒動となり、ある日清兵衛に反対派の剣客を討ち果たすよう、突然の藩命が下る。あまりの急な話に、死をも覚悟して、身じまいなどの手伝いを朋江に頼む清兵衛。そして、出立に当たり、自分の秘めた気持ちを朋江に伝える。動揺する朋江。真田広之と宮沢りえの抑えた演技が身に沁みる。

一転して、激しい立ち回りのシーン。この辺も空疎ではない殺陣はひと時も目を離せない。傷つきながらも、役目を果たして相手を討ち果たした清兵衛を待っていた娘たち、そして思いもかけず待っていた朋江の喜び。このクライマックスには思わず目頭が熱くなる。

この映画の成功は、英雄ではない、等身大の主人公とその周辺を描ききったところにある、と思う。普段あまり映画に縁の無い中高年に受けたのも理解できる。しかも細部にまで拘った丁寧な映画作りは近年には珍しいものである。多くのスタッフに黒沢組の人たちがいた、というのも肯ける。特典映像でそのあたりがよく分かる。近年の日本映画の収穫として、多くの映画賞を得たのも当然と思える出来であった。
2003年06月15日
昨夜観たコクーン歌舞伎の観劇記は大いなる小屋に書いたが、ここでは少し補足して書く。

とにかく徹底して観客にサービスするという姿勢が良い。決して観客に媚びているということではなく、自分たちがやっていることはこんなに楽しいのだから、目一杯楽しんでください、という主張がある。開演前に役者さんが客席やロビーを回る、というのもその1例である。歌舞伎座でも年1回の俳優祭などで役者さんが店を出していて人気があるようだが、そこまでとは言わないが、もう少しこのようなサービス精神を見習ってもらえないものか。

それから、宮地芝居風。我々の子供時代にはまだ神社の祭礼に臨時の小屋掛けがされて、歌舞伎などが上演されていた記憶があるが、いわゆるハレの日、子供心にも楽しみにして見に行ったものだ。夜店で買ったものを食べながら観るのもいい。江戸時代の歌舞伎は上演中でも観客は勝手に食べたり、飲んだりしていたようで、舞台が面白くないと全然目もくれなかったのだろう。今の歌舞伎のように、しゃちこばって観るようになったのは明治以降である。やはり椅子席になってから今のような観劇の形態が出来たのかもしれない。

演出の存在。本来歌舞伎には演出にあたるのが狂言作者の役割だが、過去の上演を基にした役者の交通整理が多いようで、あまり機能していないように見受けられる。今回の串田和美のような徹底した演出を見るにつけ、外部の演出家を招いての演出をもっと試みてもいいように思う。

しかし、それにしても今回は最後の捕物の場は笑い転げた。最初の装置からして、意表をついたセット、まるでガリバーイン小人国の世界だ。これを逆手にとっての殺陣もお遊びが多く楽しい。
そして幕切れに舞台背後の出入口から渋谷の街の雑踏を見せて、舞台の一部に取り込んでしまう発想の素晴らしさ。何と捕手としてパトカーまで登場する。観客に大受けである。

まだまだ歌舞伎は演劇としての発展を秘めている。
2003年06月16日
健康のために朝・夕の出勤・帰宅時や仕事中でも時間の許す限り歩くようにしているが、最近今の事務所の近くに玉川上水の遊歩道があるのに気付いた。勿論言うまでも無く、江戸時代に江戸市民の水道として、玉川兄弟が羽村から新宿を経由して引いた水道である。

多摩川から流れてきた上水が23区に入ってから、暗渠となっており、その上が遊歩道となっている訳である。新宿までおよそ30分、緑に覆われた小路はすぐ傍に甲州街道が走っているとは思えないほど静かで、気持ちが良い。途中にはいくつもベンチが置かれ、憩う人たちも多い。犬の散歩をする人も多く見かけるのも、他の遊歩道と同じである。都会の中にこういうオアシスがあるのはほっとするものだ。

ただ、やはり気になるのは一部にホームレスの人たちのテントと思われるものがあって、そこは男でも少し歩きづらい。最近いくらか減ったとは言え、まだまだこういうテントをあちこちで見かける。不思議と同じブルーのテントで、結構荷物も多いようである。今の景気では思うような働き口が無いのか、それともそれなりの自由を味わっているものなのか?
2003年06月17日
書き忘れていたが、高橋克彦『時宗』(全4巻)を2日前に読了。この作者の多方面にわたる著作は瞠目すべきであるが、やはり最近の収穫は日本の古代から中世にかけて時代小説であろう。とくに『火怨』『炎立つ』『天を衝く』など主に蝦夷を主役にした小説群が際立つ。これらは今までの京の都中心の小説とは異なり、辺境の視点からある時代を描いており、非常に新鮮である。

またこれらの作品は他の伝奇小説にも共通するが、男たちの友情を鮮やかに描いており、読む者を惹きつける。

今回の『時宗』は北条得宗家の棟梁で執権となって、蒙古襲来を防ぎきった時宗を主人公にしているが、彼だけが主役ではない。父時頼、実時、兄時輔、泰盛などが彼を助け、支えて未曾有の難局をどう乗り切ったかがじっくりと描かれる。そういう意味では、やや先行の作品とは肌合いが違うが、しかし考えてみると北条政権の目で見た日本という視点も少なく、これもまた一つの辺境の視点かもしれない。

いずれにしてもこの作者のものは目が離せない。
2003年06月18日
この雑記を公開して、丁度1ヶ月が経過した。早かったような気がする。無我夢中だったのかもしれない。

しかし、これからはコンテンツを充実してゆかなければならないと思う。今のところはまだ看板倒れである。とくに「読書手帖」と「クラシック音楽の森」が不十分である。

自分が思ったこと、考えたことを文章にまとめ、Web上に公開するというのは非常に緊張感のあるもので、ボケ防止になるか?

結構読書もしているし、CD・DVDも聴いているが、文章にまとめるのがなかなか簡単ではない。まあこれも慣れであろうから、今後はその辺に重点を置いて書いていこうと思う。
2003年06月20日
先週に続いて歌舞伎鑑賞。待望の歌舞伎座の六月大歌舞伎夜の部である。久し振りの半通し狂言『曾我綉侠御所染』(そがもようたてのごしょぞめ)。何といっても魅力は、片岡仁左衛門(松嶋屋)と坂東玉三郎(大和屋)の顔合わせ。それぞれ性格の異なった二役を演ずる。

夜の部の前に、時間的に余裕があったので、昼の部を一幕見で『藤娘』を鑑賞する。ただし、京屋の『葛の葉』もセットでしめて1,000円。ぎりぎりで座れたから、儲けものか?お目当てはやはり『藤娘』。通常の全て照明を落としておいて、柝の音とともにぱっと明るくする、いわゆるチョンパでは無く、舞台全面に藤をあしらった銀の屏風を置いて、そこから玉三郎が出たり入ったりする演出。
最初は戸惑ったが、考えてみれば、チョンパは六代目菊五郎からのもので、こちらの方が古風な味わいがある。屏風も見事なできで、見惚れる。

何といっても、玉三郎の舞姿が相変わらず美しく、踊りも町娘の愛嬌たっぷりのうまさ。本当にこの人の踊りはいつ観ても感心させられる。またいつものことながら、衣装にも凝っていて、美しさを一層際立たせている。屏風の陰に引っ込むたびに客席にジワが来る。

夜の部の観劇記は少し興奮が冷めてから、「大いなる小屋」に。→25日にアップ

とても楽しめたが、なかなか一筋縄ではいかない複雑な河竹黙阿弥の狂言ではある。ただ、最近の歌舞伎の通常の上演形態である、いわゆる見取り狂言(各狂言を通しではなく、一幕ずつ寄せ集めで上演するやり方)ではいいとこ取りでエッセンスを楽しめるものの、本当のその狂言の面白さは味わえない、と思う。小生が出来る限り通し狂言を観ようとしているのはそういう意味もある。今回の上演もなかなか意味のあるものではないか?
2003年06月21日
最近何故か急に睡眠時間が短くなった。前は何時間寝ていても足りない、足りないと休みになると惰眠を貪ったのだが、大きな変わりようである。とにかく、眠くても大体6時前後には目を覚ます。そして一旦起きたら、もう目が開いて寝られなくなる。

昨日も金曜日恒例のBSのオペラを録りながら観ていて、寝たのが2時過ぎ。しかし、やはり6時には起きていた。これはもう老化現象の始まりか?しかし、かと言って昼間に昼寝をするわけでもない。夜、野球を見ながら、ビールを飲んでいたが、巨人の腑甲斐ない試合振りにヤケ酒ではないが、飲み過ぎで一眠りした。しかし、これが災いしたか、逆に目が冴えて眠れなくなってしまった。何のために飲んだか分からない。

しかし、巨人は広島に3連勝したものの、阪神に敗れて10ゲーム差。これでは阪神の独走を許すばかりである。熱い夏の前にペナントレースは終わってしまう・・。嗚呼。
2003年06月25日
あの天下のウィーン・フィルに、初の東洋人団員として新日フィルのチューバ奏者杉山康人さんが採用されるという。これはかってない快挙である。何せこの時代に、オーケストラの最高峰と言われるこのウィーン・フィルは頑なにドイツ・オーストリア系のしかも男性団員で固めているというガチガチの伝統を固守していることで有名である。現地でも波紋を呼んでいるという。当然であろう。

しかし、ベルリン・フィルがインターナショナルなオーケストラであるのに対して、ウィーン・フィルはその伝統によりあの独特な音を維持しているとも言われる。ファンとしては悩ましいところだが、もうそろそろ外部から新しい血を入れていい時代になっていると思う。その新しい血が新時代のウィーン・フィルの音を作ってゆくのではないか?

音楽監督もあの小沢征爾である。伝統ある音楽の都ウイーンでますます日本人アーチストが活躍することを素直に喜びたい。
2003年06月26日
どうも最近は読んだ本の感想をとりあえずここに書いてしまう癖がついてしまった。前に会社の日記に読書日記を書いていた名残か?

今日取り上げるのは、高橋克彦の長編小説『だましゑ歌麿』とその姉妹編の短編連作『おこう紅絵暦』(いずれも文芸春秋)。また高橋克彦かと言われそうだが、この人の作品は読み出したら止まらない面白さである。

千に一つも目こぼししないということから名前にちなんで「千一」、南町奉行所同心の仙波一之進を主役として、その父左門、恋人の柳橋芸者おこうをはじめとする主人公が、松平定信の世直しの時代を舞台に次々と起こる謎の解明に活躍するのが『だましゑ歌麿』。

だが、脇役がまた実在人物を縦横に登場させて面白い。歌麿、蔦屋、春朗(北斎)、そして何と鬼平。これら脇役たちが主人公に負けず劣らずいきいきとしていて小説をより立体的にしている。

これは近頃珍しい上質の捕物帖だが、定信の改革が正しかったのか?という大きな主題もきちんとしている。まあそんな屁理屈はどうでも良くて、とにかくその面白さを味わえば十分なのだが、特筆すべきは、柳橋芸者おこうである。この作者は男を、それも集団としての男たちを描くのはうまいが、どうも女は今ひとつ魅力的な主人公がいなかった。しかし、このおこうは違う。ひたすら仙波一之進を思う一途さがあり、とにかく可愛い。この二人のからみなぞ下手なラブシーンより色っぽい。

最後は周りの暖かい理解を得て、北町の吟味筆頭与力にまでなった仙波一之進の妻におさまるのだが、これだけの魅力ある女主人公を読者は放っとかなかったのだろう、何と次作の『おこう紅絵暦』では聡明で可愛い若妻おこうが主役として、一之進顔負けの推理を披露する。義父となった左門の暖かいバックアップも見逃せない。

これはもう第1級のエンターテインメントである。
2003年06月28日
朝、新幹線で西へ。とても久し振りの乗車である。以前は会社の出張で2月に一度位の頻度で利用していたが、職務が変わってからは全くその機会が無かった。元々、車よりも鉄道を利用するのが好きである。というか、恐らく宮脇俊三氏の著作の影響で、鉄道旅行が趣味の一つとなった、と言えるだろう。とにかく、鉄道に乗っていれば気分が良い、という度し難い人種である。

今回の最終目的地は名古屋だが、時間があるので浜松に下車、在来線に乗り換えて、新居町に向かう。新居町は旧東海道の31番目の宿場町があったところだが、実は箱根の関所と同じく、関所が設けられ、江戸防衛を目的として「入り鉄砲に出女」が厳しく取り締まられたのである。その関所は浜名湖に面して作られ、対岸の舞阪の宿からは船で行き来しなければならない、という特徴があり、一名「海の関所」と言われた。明治以降の埋め立てで湖岸と渡船場の景観は僅かしか残っていないが、面番所を始めとする関所建物は現存しており、貴重である。付属の関所資料館には江戸時代の交通資料も多く展示されていて、興味深かった。

また近くに旅籠紀伊国屋があり、江戸後期の旅籠の雰囲気が色濃く残っていて、100年以上前にタイムスリップしたような気分になった。

雨が振ったり止んだりの悪天候なので、切り上げて帰ろうとしたら、文学散歩ーあらいのいしぶみというパンフが目に付いて手に取って見ると、何とこの町には多くの文学碑があることが分かった。そう言えば、途中遍歴の俳人種田山頭火の次の自由律の句碑があった。
    浜名街道
           水のまんなかの道がまっすぐ

これは他の碑も見てみようと思い立ち、廻ってみた。ところが案内板が無いところが多く、頼りない地図を片手に汗をかきつつ、ひたすら歩く。

まず最初は、何故かユースホステルの中に与謝蕪村の句
           雁聞やあらいの関の侍衆

2番目は愛宕山の山頂にある征夷大将軍源頼朝の歌
           かへる波君にとのみぞことづてし
                  濱名の橋の夕ぐれの空

3番目は親水公園にある歌聖藤原定家の歌ー橋辺霞
           影たえてしたゆく水もかすみけり
                  はまなの橋の春の夕暮

どれも味わい深いが、浜名の橋が歌枕になっているため詠まれたもののようで、定家はここに来て歌った訳ではないが、さすがに技巧を凝らした見事な歌ではある。

さて、思いがけず文学散歩をしたために、時間が無くなって来た。大好物の鰻を浜松に戻って昼食で食べる予定を急遽変更、元々新居宿の名物であったという鰻はここで食べようと駅員さんにお薦めの店を教えてもらい、行って見た。
「築地」というなにか寿司屋のような店だったが、肉厚の身に上品なタレが掛けまわされた鰻はやはりうまい!浜松は関東風と関西風が混在しているところのようだが、ここは関東風の蒸した調理法。いつも思うが、生ビールに鰻はよく合う。歩いて来て、水分が欠乏しているから、どんどん入る。ふー、満足。

浜松に戻り、今日の連れの車に乗せてもらい東名高速道路を名古屋インターへ向かう。車も少なく、快適なドライブ。順調に走って約1時間でインターを降りて名古屋市内に入る。ところが、一転して大渋滞。このままではお目当てのナゴヤドームの中日ー巨人戦の18時開始に間に合わなくなる恐れが出てきた。

そこでまたもや方針変更、近くのパーキングに車を入れ、地下鉄でドームへ向かう。何とか間に合って席につく。1塁側のパノラマ内野席の最前列という絶好のポジションだったから、手すり越しにグラウンドが一望できる。試合は巨人の新人投手と中日の山本昌の投げ合いで、引き締まった投手戦。ついついビールに手が出るが、野球観戦をしながらのビールはとくにうまい気がする。昨日負けた巨人は今日は勝てる試合展開と思ったのだが、8回裏の守備ミスから、やらずもがなの1点を失い、そのまま負け。隣の連れは熱烈なドラファンだから、踊りあがって歓んでいた。地元だから今日は譲ろうとちょっと空元気の強がりを見せたが、本音はガックリ。それにしてもビールに強い連れに張り合って飲み放しの4杯はやはり飲み過ぎか?勝利の美酒に酔った連れは帰りにまたドラグッズを沢山買って荷物を増やしていた。

試合終了後かねて約束していた会社の日記部のお仲間の「みーはー娘」さんとのミニオフ会。同じ会社に属していても、勤務地が離れているので、今回が初対面である。しかし、共通の話題が多いので、話がはずみ、あっという間に時計の針は深夜をかなり回っていた。今日の連れも同じ仲間だが、車を取りに行って後から参加予定がまたもや渋滞に巻き込まれ、無念の不参加。しかし、こういう機会は滅多にないので、とても有意義な楽しい一夜だった。
2003年06月29日
深夜までの飲酒が祟ったのか、いくらか二日酔い気味。11時のチェックアウト後はさすがに歩いての観光は取りやめて、地元名鉄の未乗線の乗り潰し。しかし、どう頭をひねっても、全部はとても無理だから、とりあえず岐阜方面に行く。古いパノラマカーの前面に陣取って車窓風景を楽しむ。30分で新岐阜に着き、次は美濃町線。可愛い1輌の路面電車なのだが、1駅先の田神までは各務原線の上を走るという変り種。分かれて車庫を通り、競輪場前を右折してからは、道路の真ん中を単線が走る。15分ほど行ってから、専用軌道に入ると風景は一変して長閑なものに変わる。淡々と田園風景の中を走ること約40分、終点関に着く。前はここからさらに先に伸びていたようだが、採算が合わず第3セクターの長良川鉄道に接続して終着駅になっている。この駅も旧国鉄の駅の鄙びた佇まいを感じた。

帰りは同じ線を戻るので、つい居眠りしてあっという間に乗り換え駅田神に到着。待つ間もなく滑り込んできた犬山行きに乗る。快調に飛ばして、20分ほどで犬山。ここは4つの線が集まるターミナルで、他に可児線、上飯田線も乗りたかったが、時間が無く断念。そのまま名古屋に戻る。この犬山線も線形が良いのか、びゅんびゅん飛ばす。100k以上はざらである。

名古屋駅で新幹線の乗車までの間、遅い昼食を取る。お目当てはひつまぶし。鰻料理の1つだが、鰻のお茶漬けを味わえるのが味噌。鰻飯の後のこのお茶漬けがいつ味っても美味しい。関東ではなかなか味わえないものである。二日酔いと言いながら、今日も生ビールを飲んでしまった。

今回は何だか始終飲んでばかりの旅行だったかも知れない。
2003年07月01日
昨年ベルリンフィルの音楽監督を辞したアバドは小生のお気に入りの指揮者の一人だが、相変わらずその人気は衰えない。何よりその広いレパートリーと、魅力溢れる音楽は聴く人を惹き付けて止まない。CD録音も勿論良いが、とくにライヴが乗りに乗った演奏を聞かせる。映像も多いが、その指揮振りは素人が観てもよく分かる明快なもので、そのまま音になって現れるさまは音楽の醍醐味の一つであろう。また、笑顔の良い人で、楽団員の信頼が厚いのがよく分かる。

小生が彼の音楽を聴きだしたのが、20数年前。その清潔な音作りに魅かれたのだが、それからはずっとお付き合いしているし、益々円熟してきた演奏は目が離せない。

原体験は1981年当時の手兵ミラノ・スカラ座の引越し公演。歌劇『シモン・ボッカネグラ』『セヴィリアの理髪師』で圧倒的名演奏を披露した。しかし、それにもまして、凄かったのは、宗教曲の最高傑作ヴェルディ『レクィエム』。一言で言えば完全にノックアウトされたのである。これは当日会場で実演を聴くという稀有の体験をしたのだが、これは今エアチェックした録音を聴いても、肌に粟が立つ。それほどの奇跡的な演奏と思う。

この体験を某アバドファンの掲示板に書き込んだところ、早速反応があって、ダビングすることになったが、そのために未整理のテープの山を久し振りに引っ掻き回してみた。そうすると、予想以上に80年代のアバド、バーンスタイン、ジュリーニなどの巨匠の演奏会をエアチェックしている。これはある意味で宝の山である。この際、少し整理してこのHPで公開しても良いな、とも考えた。どのような形にするかはよく検討しなければいけないが・・。
2003年07月02日
本日久し振りにDATテープを購入したが、大規模量販店でも置いてある場所がすぐには分からない位随分とお寒い状況である。テープメディアとしては、最小かつデジタルで音も良いといいことずくめなのだが、何故か普及しなかった。恐らくハードのパートナー作りに成功しなかったことが原因と思われる。ビデオのβでもそうだが、優れたものが必ずしも生き残るとは限らないところが難しい。

もともとオープンで録音したテープを残そうと買ったメディアだが、忙しさにかまけて何本かコピーしただけで長らくほっておいたもの。今回アバドのヴェルディ『レクィエム』をコピーするにあたり、先方がDATがあるとのことなので、この機械が生きることになった。

無事にコピーが終了。モニターしてみたが、さすがにDATだけあって原テープの音は過不足なく再現しているようである。さて、これが先方のオーディオ装置でどのように鳴るのか、楽しみのような不安のような・・。

いずれにしても少し整理してオープンテープからDATへ移行しておかないと折角録音していた貴重な音源が台無しになる。時間を作らなくてはいけない。
2003年07月03日
ここのところクラシック音楽の話題ばかりだが・・。今朝の新聞によれば、クラウディオ・アバドが音楽部門で世界文化賞を受賞したとのこと。昨6月に満70歳の誕生日を迎えたばかりのマエストロのこの受賞、ファンにとっては二重の喜びである。

今年からスイスの有名な音楽祭ルツェルンの音楽監督に就任するアバドは新しい手兵のオーケストラとどのような音楽作りをするか、世界中の音楽ファンの注目の的だが、その矢先の受賞はとにかくおめでたいことである。

先日リリースされた『聖金曜日の奇蹟』もかってない新鮮なワーグナーを聴かせて、その円熟振りを披露していた。さらに素晴らしい音楽を期待できそうである。
2003年07月05日
待望の週末だが、暑くて朝早くから目が覚めてしまってもう眠れない。しょうがないから、起き出して本を読んだり、パソをいじったりする。結構時間が経つのがゆったりしている。やはり早起きは三文の徳か?

3月までのように現場にいたら、この7月は販売の特別月ということで土曜日出勤であったろうが、今の所属ではそういうことは無い。今営業の第1線では熱い闘いを繰り広げていると思うと、大変だろうなと思う反面、その方が仕事にメリハリがあっていいかもしれない、とも思う。しかし、年齢的にはもう土曜出勤はきつい。先日、社内通知で休日出勤の自粛が出ていたが、今月のような月は現場ではなかなか実行することは難しいであろう。その分代休がしかっり取れる環境作りを考えてもらうしかなさそうである。

いつものように、運動を兼ねて近くの遊歩道を歩いて隣駅にある市立図書館へ向かう。途中、親子連れの鴨が川を気持ちよさそうに泳いでいた。八匹の小鴨たちは何とも愛らしい。一生懸命親鴨を追って行く姿には思わず微笑んでしまう。このような光景に出会えるのも、歩く楽しみの一つである。
2003年07月06日
ビデオが直ったらと思ったら、今度はLDプレイヤーが故障してしまった。電気製品には往々にしてこういうことがあるもので、続けざまに故障や買い替えが必要な時がある。それにしても今の時期に修理は痛い。このLDプレイヤーは珍しくLD専用で、もう10数年使っているから、耐用年数は過ぎているかもしれない。

しかし、LDソフトがとくにクラシック音楽でほとんどを占めており、数も多いのでまだまだ継続して使う必要がある。徐々にDVDには切り替わってきているが、旧譜はまだLDでしか観られないソフトもあまたある。とくにこのPCに接続してLDソフトを観られるようにしたから、当分は使わなければならない。

それにしても、CD、LD、DVDと多様なソフトがあると、それぞれハードが要る訳でスペースを占拠されること夥しい。狭い自宅をもう少し効率的に使いたいのだが、やはりソフトが増え続けることが一番ネックか?しかし一旦買ったものは愛着があってなかなか処分は出来ないよな〜!

お気に入りの指揮者アバドの世界文化賞と70歳の誕生日を記念して(?)、1980年代にせっせとエアチェックした録音テープのリスト(アバドの間)を作ってみた。まだ十分ではないが、とりあえず形は出来た。
2003年07月07日
CDの価格破壊が凄まじい勢いで進行している。当方が主に聴いているクラシック音楽は、とくにその傾向が顕著のように思う。外資系の大型レコード店では、廉価な輸入盤が大量に入荷し陳列されている。1枚あたり数百円というのも珍しくない。最新のデジタル録音のベートーヴェンの交響曲全集がCD1枚の値段で揃ってしまうのだから何ともはや恐ろしいことである。

購入する側にとっては名盤がたやすく手に入るのは有難いことであるが、他方では廉価だからということで、ついつい余分なものまで買ってしまうのも善し悪しではある。

先日もN・アルノンクール指揮のヘンデル『メサイア』とバッハ『ブランデンブルグ協奏曲』(管弦楽組曲第2・3番付き)を買ったが、いずれも2枚組みで@550円という価格。この名盤がこの値段でと思わず絶句したが、廉いのは有難いと即買った。今世界的指揮者となったこの人、ずっと以前から素晴らしい仕事をしていたということを最近になって再認識したので、遅まきながら過去のCDを購入して聴いている次第。それにしても演奏といい、録音といい、聴いて損の無いものであった。
2003年07月08日
今日『eメールの文章作法』(PHPエル新書)という本を買ってみた。ササキバラ・ゴウという著者が書いたもので、第3の通信手段として急速に発展した「eメール」が、やはり独自の作法や慣習があリ、それを理解することがよりよいコミュニケーションを実現するためには必要である、という主張には深く肯くところがある。

自分自身、この手段を使い出してから、まだ1年も経っていないので、分からないことだらけ。だが、ソフトの使い方を教えてくれる本はあっても、この本のように「どう効果的なコミュニケーションをするのか?」というノウハウを解説してくれるものは無かったと思う。

ここに書かれている文章作法やメールのマナーはすぐ使える示唆に富んだものばかりである。
2003年07月09日
梅雨が明けず鬱陶しい天気が続くが、相変わらず汗をかきつつ、外を歩いている。また、通勤の際にも最寄駅から事務所まで歩くようにしているので、体調は良いようだ。

やはり歩くとその都度いろいろな発見があるが、いつも歩いている玉川上水の遊歩道で、昔懐かしい店構えのたこ焼きやを見つけたが、この店では何とこの季節でも鯛焼きを売っている!

@80円、早速買ってみたが、からっと焼きあがった中に餡が一杯で口の中でとろける美味しさ。

結構酒飲みと思われているようだが、実は両刀遣い。甘いものに目が無く、時々外で甘味店に入りたくなる誘惑に駆られる。まあ、女性客が多いので、勇気が要るが・・。しかし、本音のところ、甘いものは疲れを取る適しているので、結構欲しくなることが多い。

そんな甘いものを食べたら、酒がまずくなるだろう、と言われるが、そこが両刀遣いたる所以で、甘いものを酒の肴に飲むと、逆に酒が進むというのはやや変わり者かもしれない。時々家で作ってもらうおはぎなぞとビールが合うというのも不思議な酒の飲み方であろう。でも、騙されたと思って、一度試してみては如何?あっ、やっぱり気持ち悪い?ですか・・。
2003年07月11日
今の所属も一応営業部隊。今月は特別月なので暑いなか、みな苦労している。そこでまあ中間の打ち合わせ兼飲み会。

ただ、残念なことに4月に同時に配属された若手の一人が急に退職することになり、その送別会も兼ねることになった。今の時節再就職もなかなか厳しそうだが、我々年配者と違ってまだ若いから、何とか見付かると思う。早く落ち着き先が決まることを祈る。

今日の店はしゃぶしゃぶ。90分で肉・野菜が食べ放題、酒は飲み放題で、〆て@3000円オール。狂牛病の時は閑古鳥が鳴いていたようだが、徐々に客が戻ってきたようで、週末の今日も満員である。

昼を抑えた効果か?肉も野菜も、そして酒もばんばん進み、最後は満腹。ふー、当分は肉は要らない、という感じである。サービスデザートのアイスも満足。やはり両刀遣いの真価を発揮してしまった。
2003年07月12日
今朝朝食をとっていたら、家人が何の話のついでか、パソを買ってから3月になるのに、自分には触らせてくれない、と急におかんむり。別にそういうつもりは無かったが、関心がないとばかり思い込んでいた。しょうがない、これはヒマを見て教えなければ、と思ったが、やはり自分のドキュメント等はしっかり分けなければいけない。

そこで、立ち上げ画面からプログラムを分けることにしたが、やはりWindowsはその辺の設定が非常に分かりずらい。まずアカウントというのが難しい。日本語がチンプンカンプンである。ああでもない、こうでもない、と弄り回して何とか設定したが、疲れた。

これでまた教えるのが一苦労だろう。自分の経験から言って、自分で試行錯誤して身をもって覚えるのが一番早いと思うから。
2003年07月13日
東京はお盆も新暦だから、今日はお盆の入り。まあ普段はまったくの不信心ものだが、さすがにこの時だけは殊勝にも先祖のお詣りだけはする。やはりそうしないと、何か忘れ物をしたような気分になるのも年齢のせいかもしれない。

そこで、今日は朝から実家を掛け持ちで廻って、仏に線香を上げる。家人の義姉は今年が新盆だから、とくに念入りにお詣りする。本当は坊さんを呼んで読経をあげてもらうのだろうが、昨今はそれも段々無くなって来た。

1年に1度の俄か仏教徒だが、しかし意外と敬虔な気持ちになるのは自分ながら不思議な気がする。日本人の血のなせるわざなのだろうか?
2003年07月14日
昨日から雨が降り続くうえに、温度が下がっているので、体調を維持するのに大変。とにかく段々季節に合わせるのがシンドイというのが実情である。

昨日は1日出かけていたから、週始めの今日はなおさらきつい。とりあえずやらなければいけない事務処理を早々に終えて、雨の降りしきる中を外出。昔営業の先輩に「月曜日は事務所に居たって、どうせ能率が上がらないんだから、スグ外へ飛び出しなさい」とアドバイスをもらったが、今はそれがよく分かる。俗に言うブルーマンデーは当りである。やはり何か月曜日はエンジンがかからない。体がまだお休みモードなのだろう。

しかし、こんな天気の日は外歩きも楽ではない。こうなると、仕事もほどほどに、楽しみは昼食!
今日は何を食べようかを考えている時が一番いいのだが、なかなか思うとおりの店は見付からない。まず廉くてうまいところ、って言っても、毎日違うところを歩いていれば、そうそう知っている店ばかりではない。結局いろいろ物色して入るのだが、どうもハズレの時が多い。

今日は千円チョイで洋食のバイキング。主食はまあまあだが、サラダ、ドリンク、デザートも食べ放題、飲み放題というのはお得感があった。また行ってみよう。
2003年07月16日
相変わらず不順な天気が続く。今日などは天気予報が曇りにもかかわらず、にわか雨にたびたび見舞われ、難渋した。外出するときに傘を持ってゆけばいいのだが、荷物になるので、ついつい手を抜くとこういう始末になる。やはり営業は傘は要携行品である。

夕方も自宅近くのターミナル駅に着いたら、また雨。しょうがないから、時間稼ぎに、飲まないつもりの生ビールを1杯ひっかけてしまった。反省!でもまあ、おかげで雨は止んだので、濡れないで済んだが・・。

だが、こういう天候だと、通勤と外歩きには背広は辛い。Heat Islandの東京では背広はもっとも相応しくない服装である。やはりカジュアルがいいのだが、日本の企業社会ではなかなか定着しないようだ。

実は某社の本社機構は昨年の9月から全面カジュアル解禁となったのだが、今日のこの人の日記によると、少しゆり戻しがあって、締め付けが厳しくなるようである。そんなことはあらかじめ予測されたことで、今さら元へ戻すような動きは朝令暮改である。怒るのは当然である。

もう少し先を読んでから、にすべきだったのに、早まったのではないか?「風通しの良い会社」にするためにも、カジュアルは必要であろう。

ただ、営業部隊は背広は離せない。これはもっと社会がカジュアルに理解を示してくれないと難しいようだ。ということで、明日も背広で汗を拭きつつ、外を歩く。嗚呼!
2003年07月17日
昨日傘は絶対持たなければ、と言った舌の根も乾かないうちに、また今日も持っていかなかったため、夕方突然の夕立に襲われる。まあ本人が悪いのだから、諦めもつくけれど、それにしても天気予報の当たらないことと言ったら、ひどいものである。明日こそは絶対傘を持参しなくては・・。
でも怪しいもんだよ!

それにしても温度も低いし、異常気象の前触れかと余計な心配をしてしまう。やはり日本の夏は暑くなければいけないようだ。とくに経済への影響は大きい。暑くないと夏物が売れない。早くガンガンと暑い夏が来て欲しい。と言いつつ、でもなー、暑いのは堪らないよなー!
2003年07月18日
今日18日は考えるといろいろな日である。まず3連休前の週末、殆どの小学校は夏休みに入る。子供たちは待望の休みだろうが、親たちはどう過ごすかさぞ頭が痛いことだろう。

そして某社は本来21日が給料日だが、3連休の関係で今日がその日。何かスゴイ得をした気分だが、その分1ヶ月が長くなるだけで来月がきつくなる。そして夏休みも入るから、恐らく懐具合が早々と淋しくなりそうである。ということが分かっていても、週末の給料日は気が大きくなり、余計な買物をしたり、飲み食いしたりで、ついつい散財!この性分はそうそう直るものではない。

ここのところ、クラシック音楽のDVDに関心があり、今日も3枚ほど入手。
 @アバド/ベルリンフィルの1997年のジルヴェスターコンサート
 Aシノポリ/ドレスデン管弦楽団の創立450年記念コンサート
 Bバルトリ&ターフェル・アット・グライドボーンーアリアとデュエットー
いずれもコンサートだが、珍しい曲もあり視聴が楽しみである。

さらに今日は当ページを開設してから丁度2ヶ月。最初の1ヶ月よりまたこの1ヶ月は日にちの経過が早かったような気がする。常に気持ちを新たにしてゆく日である。
2003年07月19日
今日は3連休の初日。いろいろやりたいことも多いが、とりあえず少し本とCDの整理。えっ、こんなCDを持っていた?というような発見があったのは収穫。

修理に出していたLDプレイヤーが戻ってきた。最初に想定していた修理代より高かったが、今あるソフトを生かすためにはしょうがない。早速ディスクをかけてみたが、心なしか以前より画質も改善されたような気がする。パソで見る楽しみがまた増えた。

最近何故か読書する時間が減ってしまって、思ったように本が読めない。別に時間が無い訳ではないが、どうも集中できていない。また、読みたいと興味が湧く本が少ないのも事実かもしれない。
今日本屋に寄った時にいろいろ物色したが、文芸作品やミステリにはこれというものが無い。それで新書の新刊からめぼしいものを購入する。
 @ 『江戸の妖怪絵巻』(光文社新書)
 A 『サリンジャー戦記ー翻訳夜話2』(文春新書)
 B 『知らざあ言って聞かせやしょう』(新潮新書)

肌合いが違うものばかりだから、併読できるだろう。少し頑張って読まなくては・・。
2003年07月20日
昨夜から九州地方は局地的な集中豪雨で、死者・行方不明者が出ているという。梅雨の末期となると、時々こういう豪雨の被害が出る。それにしても、なかなか梅雨が明けない。早くからっとした夏空を見たいものだが・・・。

今日は休日なのに結構忙しく、朝から出かけて新宿経由で日本橋へ。新宿で乗り換え時にこの人のページの情報からデパートの杏仁豆腐の売り場を覗く。美味しそうな杏仁が7種類並んでいる。見ていたらどんどん売れているので、帰りに少し買うつもりが、ついつい6種類も買い込んで大荷物になってしまった。

日本橋で久し振りに「たいめい軒」で昼食を食べようと思ったら、ものすごい行列。休日に何でこんな行列がと思うが、そう思うこちらの方が都会人ではないのかもしれない。しぶしぶデパートの食堂で昼食を取る。こちらも大混雑。まあ有名店だったから、味は満足したが。

8階の『歌舞伎四百年展』を観る。出雲の阿国を始めとする歌舞伎草創期の絵巻物類が沢山あって、新鮮だった。歌舞伎という芸能がどういう経過で今日のような形に出来上がってきたかを辿るには、展示物も整っていて結構面白かった。

今日の狙い目は、中村屋の若手兄弟、勘太郎&七之助のトークショウ。午後2時からというのに、席は既に満員。隣のお年寄りによると午前10時の開場と同時にお客が殺到して、スグ席が一杯になってしまったらしい。年齢層も広い範囲に渡っているが、当方のような男性はごく僅か。女性パ〜ワ〜の凄さを実感する。立ち見で後ろの方から覗くが、背が高い方だから何とか見えた。この二人、本当に爽やかな若者たちで、育ちの良さを感じさせる。まさに梨園の御曹司である。それに心底歌舞伎が好きで好きでたまらないようだし、父親の勘九郎を芸の先輩として大変尊敬している。なかなか出来ないことである。

彼らの最近の活躍を見ていると、歌舞伎の将来も大丈夫であろうと思う。これからの舞台などの話題を中心に、大変楽しいトークショウで、あっという間の50分であった。

帰りに所用で実家に立ち寄る。寄宿している姪が持ってきた杏仁を見て、「わー美味しそう」と言って、外出間際なのにペろっと一つ平らげて行ったのには、嬉しいやら、驚くやら。こういう若い人にも受け入れられるなら大丈夫、と一口食べたら柔らかな食感が口一杯に広がる。フルーツもとてもジューシー!一応買ってきた人間の特権(?)で二つ食べたが、残りは皆姪に食べられてしまいそう。まあいいや、また買おう。
2003年07月21日
東京地方も梅雨前線の影響か、朝から雨。それもかなりの強い雨だから、外出もままならないだろうと、勝手に寝坊する。遅く起きても最近は読書するよりまずパソに向かう習慣がついてしまった。ネットの巡回や自分のHPの更新だけでも結構時間があっという間に経ってしまう。

それにビデオだと家人に占拠されてなかなか自由に観ることが出来ないが、DVDやLDはこのディスプレーで気兼ねなく観られるのがいい。

先日買ったアバドの映像はやはり期待通りである。アバド賛歌になってしまうが、とにかく指揮姿には見惚れる。カルロス・クライバーほど華麗ではないが、その指揮から紡ぎ出される音楽の豊かなこと。指揮姿=音楽である。そして、あの人を惹き付けて止まない笑顔!曲が終わった後にソリストと楽団員を讃える笑顔は、誰でもこの人のためなら良いい音楽を演奏したい(歌いたい)と思わせるものだ。

今お気に入りは、

 @ ジルヴェスター・コンツェルト’97−トリビュート・トゥー・カルメン
    DVD−(ARTHAUS 100027)
  全曲カルメンへのオマージュだが、とくに歌劇『カルメン』のハイライトがオッター、ターフェル、アラーニャなどのソリストが素晴らしく、何度聞いても飽きない。このメンバーで全曲盤を欲しくなる。ギル・シャハム独奏の『カルメン幻想曲』も思わずブラボーと言いたくなる演奏。プレトニョフの『パガニーニの主題による狂詩曲』もあり、とにかく盛沢山。とても一晩の演奏会とは思えない。

 A ワルトビューネ1996、イタリアンナイトーベルリンフィルのピクニック・コンサート
    LD−(TOLW−3757)
  ベルリン郊外にある野外劇場、ワルトビューネ。ここで毎年6月に行われるピクニックコンサートのライヴはいつも楽しいが、このLDは出色。何と言ってもあのアバドが十八番のヴェルディをメインにロッシーニ、ベルリーニのオペラの序曲や有名なナンバーを次々に聴かせて飽きさせない。この日は悪天候で雨が降っているという悪条件も何のその、アバド/ベルリンフィルは乗りに乗った熱い演奏を繰り広げる。ソリストもゲオルギュー、ターフェル他で豪華な声を聴かせる。やはり「イタリアの夜」の名に恥じない名盤。恐らくDVDも買ってしまうだろうと思う。

当分、DVDとLDでのクラシック音楽の鑑賞は続きそうである。
2003年07月22日
どうも2〜3日前から胃の調子が今一つで、すっきりしない。考えてみるとここ1ヶ月ほど年齢を省みずやや飲み過ぎ、食べ過ぎか?と・・・。ちょうどかかりつけの医者が夏休みだったために薬も無くなったから、余計そういう症状が出たのかも知れない。

大体そんなに胃が丈夫なほうではないから、毎年夏のはじめに「暑さ負け」のようなものなる。で、それを通り越すと、後は何でもなくなるから自分でも不思議である。とくに高原のような涼しいところへ行くと、けろっとして治ってしまう。1種の贅沢病かもしれない。

年齢も年齢だからたしかに気をつけるに越したことは無い。そう言えば医者からそろそろ人間ドックを、と言われてしまったが、あれって夏は苦手なんですよ。だって、そうでなくても水分が欠乏するのに、前の晩から飲まず食わず、というのがどうしても耐えられません。だから、いつも秋口に受けるが、またあのバリウムがこれまた駄目!飲んだ後が・・・。もう何度苦しい思いをしたことか!

いっそ内視鏡のほうが楽だし、バリウムで苦しんだ後結局再検査となる位なら最初から内視鏡検査をと思うのだが、健保組合の補助の関係らしく、断られてしまう。

あ〜あ、また人間ドックが終わるまで憂鬱だな!
2003年07月23日
胃の調子が今一つ、と言っている舌の根も乾かないのに、業務打ち合わせをと誘われるとホイホイ喜んで飲みに行くのだから、どうにも度し難い輩ではある。

一応は冷たいものは控えめに、ということで好きな生ビールは1杯に止めて、後は焼酎のお湯割りにしたが、しかし量はいつもと変わらず。外は夏とは思えない冷たい雨だったから、ちょうど良かったのかもしれない。

それにしても今年の夏は梅雨がなかなか明けず、今のところ冷夏である。体が楽な反面、いささか心配である。
2003年07月24日
今日例によって、行きつけのレコード店を買うともなしに冷やかしていたら、最近凝っているDVDの棚に‘Gran Gara di Verdi’というものを見つけた。?、これはこの前ビデオが故障して録れなかったヴェルディ没後100年の記念コンサートか?出演者も合ってるし、買いだと思ってよく見ると、時間が90分弱。また字幕がChinese/Englishとあり、どうも香港や東南アジア向けの商品らしい。

でも日本国内市場での発売がまだ未定らしいので、買ってみた。まだ全部観てはいないが、ソリストや演奏は満足すべきものだった。ただ、演奏会の全部ではないようで、カレラスやライモンディが少ししか出てこない。

しかし、解説書が中国語と英語の併記だから、いろいろ面白い。女高音がソプラノ、男高音がテノールというのは分かるが、何といっても出演者の表記が笑ってしまう。

普拉西多・多明哥って誰?なのだが、これがあの世界的なテナー、Placido Domingoのことである。完全に音で表記しているようだ。言われてみればそうかなと思うが、最初は戸惑った。後は押して知るべし。祖賓梅塔なぞ指揮者のズビン・メータのことと気が付くまで時間がかかった。
2003年07月25日
またもや夕立の襲われる(怒)。今日などはどの予報を見ても、雨は無かったから傘を持って行った勤め人は少ないのではないか?局地的なのかもしれないが、とにかく酷い降り。しょうがないから、駅の売店で傘を買ったが、見ていたら目の前で何本も売れていた。もう、何本目の傘か!

たしかに夕方近くなって変に蒸し暑くなってきたし、空模様が怪しくなってきたので、危ないとは思ったが、これほどの降りになるとは思わなかった。とにかく今年の夏は何かおかしい。案の定、冷夏の予報。稲作が懸念されているし夏物が売れないとの新聞報道があったが、それも肯ける天候である。少し回復の兆しが見えてきた経済を冷やさなければよいが・・。
2003年07月26日
今日は七月大歌舞伎夜の部を歌舞伎座に観に行く日なので、午前中に家を出る。途中、例によって図書館に寄って、本やCDを借り出す。この図書館はCDやビデオも結構充実していて、時々借りていたが、今回はパソを使ってCD−Rにコピーをしてみようと、何点か目ぼしいCDを借り出した。今まで使ったことが無かったが、簡単にCD−Rが出来そうなので、試してみることにした。その後、ヨドバシに回り、CD−Rメディアを物色。結構廉価なものだ。10枚ボックスを購入。

新宿へ出て、鰻屋で昼食。明日が土用丑の日だから、1日早いが丁度いい機会だからといつも行く廉い方の店に入ったが、さすがに1時過ぎでも満員。しかし、回転が早いから、待つまでも無く席へ着いて注文する。ここの店は廉くて味もよいから、いつも客が絶えない。しかも嬉しいことにご飯を大盛りで頼んでも値段が一緒である。男性が多いのも当然か。隣の若い人は1人で上のうな重を2人前注文していた。こちらは大盛りでも多いくらいなのに、どうしてそんなに食べられるのか、と不思議だったが、ぺロリと平らげていた。すごい人がいるものである。

地下鉄に乗っていたら、今日は隅田川の花火大会とか。帰りが混雑するからと帰りの切符の購入を勧めていたが、どうりで若い女性の浴衣姿が目立った訳だ。最近の浴衣はカラフルなものが多いが、華やかでなかなかいいものである。そう言えば、昨日は江ノ島でも花火大会が予定されていたらしいが、あの雨では折角浴衣姿で出かけた人は大変だったであろう。

歌舞伎座へ着いてみたら、買ったときは気がつかなかったが、今日は千穐楽であった。観劇記は別に書くが、とにかく理屈抜きで面白かった。演目は通し狂言『四谷怪談忠臣蔵』。猿之助をはじめとする澤瀉屋一門が総力をあげて取り組んだ『四谷怪談』と『仮名手本忠臣蔵』をいわゆるないまぜにした狂言。いろいろ見所も多いが、先行する諸作品をうまく取り入れて書き替えていたと思われる。

猿之助得意の宙乗りあり、本水のなかでの立ち回りとケレンも多く楽しませる。しかし、なんと言っても注目されたのは、猿之助が育ててきた若手たちー右近、段治郎、猿弥、笑弥、笑三郎、春猿などが舞台上でいきいきと活躍していたことで、彼らが主役の舞台と言っていい。一時期気になっていた古典の味の薄さが無くなってきている。成長の証であろう。とくに、笑三郎はますますいい女形になってきている。また今回春猿は立役と女形の両方を見せたが、どちらもその容姿と相俟って魅力満点である。二人ともこれから楽しみである。

千穐楽ということもあったのか、それとも観客の拍手に応えてなのかは分からないが、歌舞伎座には珍しくカーテンコールをやってくれた。スタンディング・オーヴェーションもあり、客席は沸いていた。これも観劇の楽しみの一つである。
2003年07月27日
昨夜は芝居が跳ねたのが遅かったので、自宅に帰ったのがかれこれ午後11時過ぎ。それから新聞を見て、宮城県の地震報道をはじめて見てびっくりした。既に亡くなった叔父夫婦が住んでいたところが被災の中心地で、何度も遊びに行った場所である。まだ、近隣には親戚や知人も住んでおり、とても心配になった。しかし、夜遅いので、電話をする訳にもいかず、また繋がらないだろうと思い、今日になってから、実家の母を通じて情報が分かった。皆とくに被害は無かったが、余震が怖くて、2階に上がって寝起きしている家もあるようだった。生活のインフラについては、取り立てて不便は無いとのことだが、これで収まればよいが・・。

東海地方から西は梅雨が明けたようだが、関東地方の梅雨明けは来週はじめあたりか?

昨日買って来たCDーRへのコピーを試してみたが、思ったよりも雰囲気豊かに原盤そのものを再現できている。こんなに簡単にかつ廉くコピー出来ると、市販のCDを買うのがたしかに馬鹿らしくなってしまう。しかし、やり方が悪いのか、時々音跳びする箇所がある。マニュアルをひっくり返しても、原因が何かは今のところ不明。おいおい解決して行こう。
2003年07月28日
昨日言っていたCD−Rへのコピーは、どうも元のCDからパソのHDDにコピーする際に、別のプログラムを起動していたことから発生する音跳びのようであった。つい時間が勿体無いような気がして動かしたのがいけなかったようである。試しにコピーのみ行ったら、まったく原盤そのままのCDが出来上がった。何かとても複雑な気持ちである。

それで成功第1号は、シノポリ指揮ドレスデン国立管弦楽団のドヴォルザーク/スターバト・マーテル(グラモフォン UCCG−1053/4)。ペルゴレージ、ロッシーニと並んでの3大スターバト・マーテルとして密かに愛聴している曲だが、惜しくも早逝したこの天才指揮者がこの宗教曲の名作をこんなにたっぷりとした悲しみを歌い上げてくれるとは思わなかった。しかも、2000年4月のライヴというのが凄い。

どうもこの人はライヴの方が真価を発揮するようで、先日購入したDVDもそうであるが、音楽が生き生きと躍動している。シノポリの名を高からしめた伝説的なウィーン国立歌劇場のライヴ、ヴェルディ『アッティラ』も出た(輸入盤 ORFEO C601 0321)が、まさに火を吐くような壮絶な演奏で、聴く者を興奮の渦に巻き込む。惜しい指揮者を亡くしたものだとあらためて感じた。
2003年07月29日
今日の新聞報道で、関東の私鉄・地下鉄、バスの計43社が、IC内臓の乗車カードを開発し、06年春にもJR東日本の「Suica(スイカ)」と相互利用できるようになる、との発表があったとのこと。
現行の3方式ー「Suica(スイカ)」、「パスネット」、「バスカード」が一本化されることは、乗客の利便性から言って画期的なことである。

小生はこの「Suica(スイカ)」を定期券として使っているが、入金(チャージ)しておけば、定期区間外でも切符を買わなくてもスイスイ改札を通れる。しかもいちいち改札機に通す必要が無く、軽くタッチするだけでOKという至極便利なものである。この快適さは使用したものでないと、分からないかもしれないが。

これ1枚で自由に電車・バスを利用できるのは、大変有難い。あっ、もっとも実現したその頃には、会社勤めをしているのだろうか・・?
2003年07月30日
もともと若い時から、年寄りくさかったかのか、大の温泉好きである。温泉に行けば、1日に何回でも入って、周りをよく呆れさせたものだ。しかし、東京ではなかなか本格的な温泉には入れないものと端から諦めていたが、実は大変な勘違いで、東京は大の温泉天国なのである。

最近のブームを当て込んでか、近頃あちらこちらで大型の温泉施設がオープンしているし、どこも結構賑わっているようだ。ただ、入湯料はいい値段で、そうそう頻繁には行けない。

どこかゆったりと寛げて、入湯料もリーゾナブルなところはないかと探してみたら、東京でもありました。美しの湯、高井戸温泉。(元の情報はこちら)。

詳細はリンク先に譲るとして、まずもとがスポーツ施設だから、設備がゆったりとして綺麗。露天風呂も3つあり、大きく開放感がある。これで3時間の時間制限があるにしても、ビジター料金が平日800円というのは絶対に廉い!これは会社帰りにでもつい寄りたくなる温泉だ。
2003年07月31日
最近はなかなか読書が進まないのだが、本を探しにだけはよく図書館に行く。最近の図書館は蔵書量の多さもさることながら、コンピューター化が進み、本の検索・予約が簡単にできることは有難い。またAV資料も充実している。

今までは自宅の近くの図書館を主に利用していたが、最近はそれに加えて事務所の近くの区立図書館も使っている。近隣に3つもあり、とても便利である。蔵書にそれぞれ特徴があり、結構掘り出し物も多い。

今日はじめて気が付いたのだが、この区立図書館はネットから蔵書検索、予約ができ、しかも予約した本が入るとメールで連絡してくれるという、至れりつくせりのサービスがある。早速登録してみた。ネットがここまで浸透しているのをあらためて実感。


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