徒然なる日条(平成16年10月〜11月分)

2004年10月01日
今年の日本のプロ野球ほど肝心の優勝の行方より、球団の合併問題に端を発して、2リーグ制への移行問題・新球団の新規参入問題で大揺れに揺れて、ついに史上初のストまでに発展するなど、外部の雑音に悩まされた年はなかったのではないか。

巨人戦の視聴率が史上最低を記録しそうという報道は、それだけファンが野球離れを起こしている証拠であるし、また巨人戦の人気におんぶしてきた球界の体質にも大きな問題がある。だが、心あるファンと世論は今回の問題で選手側に好意的で、経営側の従来のやり方にノーを突きつけたと言えよう。

球団の経営は素人が考えるほど簡単なものではないことは十分承知しているが、ファンあってのプロ野球を肝に銘じて、参入に名乗りを上げている会社の審査を前向きに進めて欲しい。

何はともあれ、セリーグは中日ドラゴンズが優勝を決定した(正確には全試合を出来なかったので、第1位)ことは、おめでたいことである\(^o^)/。当初疑問視されていた落合監督の大胆な選手起用が功を奏し、また選手もその期待に応えたのが勝因だろう。パリーグはこれからプレーオフだから、日本シリーズの相手はまだ分からないが、今年の球界のモヤモヤを吹き飛ばすような白熱した試合を見せて欲しいものである。

米大リーグは、いよいよイチローが大記録にまで後1本に迫った。物凄い重圧だろうが、彼はいつもながら淡々としていようだから、残り3試合での新記録達成は間違い。ゴジラ松井も3試合連続HRでヤンキースの地区優勝に大きく貢献した。ついに2年目でHR30本以上を達成!嬉しい反面、このような大型選手が大リーグに行って活躍するから、日本のプロ野球の選手に魅力が無くなるのだ。人気挽回の最善の道は、魅力ある選手の育成に尽きる。
2004年10月02日
イチローがついに大リーグの最多安打の新記録を達成!しかも、1試合3安打で記録を2本も伸ばす凄さ。自然体の強みだが、その陰には黙々と自分の体をケアし続けていた努力があるのであろう。とにかく以前のトップ10の記録が1920年代に集中しているのだから、それを超えて84年振りに、しかも日本人のプレイヤーが達成した意義は計りしれない。心からおめでとうと言いたい。

おめでたいと言えば、まったく話題は変わるが、5月から病気入院していた歌舞伎の市川團十郎が無事退院して、復帰記者会見を行った。白血病だったから、一時は死も覚悟したと言う。息子海老蔵と同じ禿頭になったので、息子が今度は自分が毛を伸ばすと言っていると笑い飛ばしたようだが、闘病と治療の大変さを感じさせた。今月のパリ公演から舞台復帰するが、歌舞伎界の大事な人、今後も無理をせず、良い舞台を見せて欲しい。
2004年10月03日
思いがけず強い雨に降り込められた一日。ちょっと外へ出たら、気温も低くびっくり。つい先日までの暑さがウソのようである。

こういう時こそ、と懸案の本やCDなどの整理に手を付けたが、結局ただ広げただけで、あれもダメ、これも捨てられない、となって、ほとんど整理出来なかったと一緒。やはり、整理はへたくそ、というよりケチなのかもしれない。上手な整理法は思い切ってモノを捨てることにあるのは分かっているのだが…(*_*;。
2004年10月04日
今日も一日強い雨。明日も続くようだから少々うんざり。夜は寒いくらいだ。

そうは言ってもやはり読書の秋。夏と違って、どんどん本が読めるのは嬉しい。この秋はミステリーの新作ラッシュで、綾辻行人が実に久し振りに館シリーズの新刊『暗黒館の殺人』を出した。一時期熱中してこのシリーズを全巻読んだから早速読もうとしたが、上下二冊のノベルス版でもいい値段なので、図書館にすぐリクエストした。ところが、もう20人以上の順番待ちだそうである。う〜ん、そこまで待てるか?もうすぐ二階堂黎人の二階堂蘭子シリーズの新刊『魔術王事件』も出るようだから、そちらを先に読むべきか?

しょうがないので、またもや再読で、宮城谷昌光『奇貨居くべし』を一挙に読み進める。初読の時は新刊が出るたびにぽつぽつ読んでいたので、以前のスジを忘れてしまうくらいだったが、今回は全集本二冊で続けて読んでいるので、秦始皇帝の父かとも言われる呂不韋の数奇な生涯にとても共感して読める。歴史小説というより、教養小説のような感じである。この調子だと、また悪い癖で、続けて宮城谷昌光の他の作品を読んでしまいそう気がする。
2004年10月05日
今日も続く強い雨と寒さに泣かされる。

先日JR東日本が羽沢貨物線経由で相模鉄道と相互乗り入れを検討しているという新聞記事が出たが、これより先に東武鉄道と相互乗り入れして、新宿と日光・鬼怒川を結ぶ特急を2006年から走らせると正式発表された。接続している栗橋で連絡線を作るというから、簡単に出来るのだろう。

JR東日本にとっては日光線を持ちながら、この選択をしたのは都心部からの客を少しでも多く運び、増収につなげたいという判断からだろう。他方、東武鉄道もターミナルが浅草という立地の悪さと駅の許容量から言って、乗客減が続いている現状を考えると、この相互乗り入れはメリットが大きいと思う。

しかし、国鉄時代では考えられない発想で、乗客に取っては便利になり大歓迎である。この16日からは湘南新宿ラインも倍に増発されることをあわせてみると、成田エクスプレスのように将来は横浜発日光・鬼怒川方面行きという特急もありうるかもしれない。
2004年10月06日
やっと秋らしい晴天で、気持ちも晴れ晴れ。

それに釣られた訳でもないが、一昨日取り上げた綾辻行人の『暗黒館の殺人』は、申込みを出来なかった愛蔵版を置いていた書店を見付けたので、思い切って購入!かえって高いものについてしまった(^^ゞが、これでゆっくりと館シリーズに浸れるというもの。

二階堂黎人の『魔術王事件』も書店の店頭に並んだが、ご本人の言う通りノベルスなのに何と言う分厚さ!一時期京極夏彦の新刊が弁当箱と揶揄されたが、それを上回る。こちらの方を図書館にリクエストしよう。

ところで、これら新本格派と称される推理小説家たちを世に出すのに多大な力があった巨匠−島田荘司の新刊も今月19日に発売されるのに気が付いた。これこそ本当に待ち望んでいた『龍臥亭事件』の続編『龍臥亭事件2−龍臥亭幻想』である\(^o^)/。名探偵御手洗潔ともう一つのシリーズの主人公である吉敷竹史刑事が同時に登場するらしいから、ファンとしてはもう何をかいわんや!今から発売日を指折り数えて待つのみ。

また、以前から噂のあった徹底的に改稿した新版による全集も年内に発売予定があるようだから、これまた期待大。
2004年10月07日
昨晩の地震は、随分横揺れしたうえ、長かったように思う。マンション全体がガタガタ音を立てて鳴っていて、他家から悲鳴のような声も聞こえた。幸い棚から落ちるようなものはなかったが、久し振りに地震の怖さを味わった。もう少し続いたら、外へ飛び出しかねなかった(@_@;。

テレビドラマは時代劇程度しか見ないが、最近減少の一途を辿っていた時代劇の番組がこの秋の新番組で少々復活傾向にあるようだ。忠臣蔵が二つの局でぶつかっているのもその証拠。元々歌舞伎でも客が入らなくなると、忠臣蔵を出したというから、視聴率重視のテレビ局としては止むを得ないが、時代劇ファンとしては見る番組が増えるだけで有難いと思わなければいけないのだろう。

その中でもフジテレビ系列の『大奥』は、以前にも放送されて人気のあったものが、時代を徳川初期に戻して復活。話はお馴染みの二代将軍秀忠の正室お江与の方と三代将軍家光の乳母春日局(お福)との女の闘いを中心にしたものらしい。今日の第一回の放送を見ても、高島礼子と松下由樹との対立が、これからの展開を期待できそう。
2004年10月08日
最近調子の悪かったヘッドフォンの左側が昨夜とうとう聴こえなくなったので、今日修理に出した。ケーブルを変えるだけですぐ修理できると思ったら、2〜3週間かかるという。愛用しているものだから、出来る限り急いで欲しいと依頼したが、はたしてどのくらい掛かるやら(>_<)。

それでその間DVDやCDを視聴出来ないと非常に困るので、窮余の一策で携帯用CDプレーヤーの耳掛用を別ケーブルに繋いで使うことにした。しかし、比べるのが嫌になるほど音が違う。愛器のヘッドフォン自体そう高価なものではないが、ドイツ製の非常にナチョナルな音でかつ雰囲気豊かに鳴る。DVDのライヴなど臨場感抜群である。それがまったくと言っていいほど無くて、ただ音が出ているだけという感じになる。それでも出るだけまし、と当分我慢するしかない。

だが、その別ケーブルを繋いだまま携帯用CDプレーヤーを聴いたら、逆に音が良くなった気がする。これは何故?
2004年10月09日
これを打っているのは午後9時過ぎ。外は雨も止み、数時間前の風雨がうそのように静かである。

またもや上陸した台風が、久し振りに関東地方を直撃した。午後の予定をキャンセルして午前中に所用を済ませ、早めに帰宅したが、風雨ともかなり強くなっていた。伊豆半島に上陸して、三浦半島から房総半島に抜けた台風は、猛烈な風と雨を伴っていたから、自宅から外を見てもまともに歩けないようなヒドサだった。こういう時はマンションは地震と違って、安心である。台風が通り過ぎるを待つ間、漫然と本を読んでいたら、いつのまにか居眠りしていて、一番風雨が強い時間を知らないで終わってしまった(^_^;。

交通網も影響を受けたようだが、休日でまだよかった。折角の三連休だが、ある意味では休養になった。
2004年10月10日
昨日休養出来たなどと言ったのは不謹慎であったほど、台風22号の被害は大きかった。それにしても今年の台風は記録的な数の上陸だ。

普通台風一過で晴天になるはずが、今日は曇天で霧雨が降りや降らずみの一日。そこで、最近市内に開店した温泉に行ってみた。天然温泉『いこいの湯』である。マイカーを持っていないから、同じ市内でもアクスセは悪い。もっとも休日とあって道路は大渋滞だからマイカーでも一緒?

三連休中でみな考えることが同じなのか、館内は大混雑。しかし、お湯はナトリウム−塩化物温泉ということで、薄い緑色で、肌もすべすべして体もよく温まる。露天風呂はあつ湯とぬる湯の二種類の岩風呂と檜の湯で、源泉かけ流しを謳い文句にしている。内風呂もジェットバスやかわり湯もあり、いろいろ楽しめる。

これで一日900円(平日700円)は廉いが、その分休憩処や食事処が狭く、設備が不十分だから、湯上り後あまりゆっくりしていられないのが難点である。平日なら少しは良いのだろうが。

帰りにバスを待っていたら、傘を持っていないのに雨が強くなってきた。しかも大渋滞でバスは時間通り来ない。イライラしていたら、救いの神のワゴン車が。バス会社(地元神奈中バス)が混雑でバスが遅れて申訳ないと、わざわざ車を出して近くの駅まで乗客を送ってくれたのである。しかもサービスで無料(^o^)/。こんな有難いサービスを受けたのはじめて。感謝m(__)m。
2004年10月11日
今日は十月大歌舞伎の昼の部の観劇。今月から来月にかけて、演目・出演者の組み合わせが今一つ魅力に乏しい。そこで今月は昼の部のみ。

『寿猩々』は謡曲から取られた松羽目物の短い舞踊。緋色の毛の猩々が好きな酒に酔っての舞が足の運びに特徴があって興味深かった。また幕外の引っ込みで出囃子が使われたのが珍しい。

『熊谷陣屋』は熊谷直実がわが子を身代わりにして平敦盛を助け、世の無常を嘆いて出家する有名な悲劇。ただどうも個人的にはこの演目は肌が合わないというのか、同じ身代わりでも『寺子屋』に比べて、直実の悲劇には身につまされないところがある。今日も何回も睡魔と闘っての観劇で印象が薄い。

河竹黙阿弥作のこの『都鳥廓白浪』は七月の『桜姫東文章』と同じ隅田川物の世界で、吉田家の松若丸、梅若丸、忍ぶの惣太など共通する役名は多い。菊五郎扮する松若丸が、盗賊の首領となり、女装して遊女になっているという設定は奇抜だが、お嬢吉三や弁天小僧のように女実は男という性の倒錯があまりうまく生かされていないから、意外に面白くない。仁左衛門の惣太も、目が悪いため誤って主家の梅若丸を殺し、大事な家宝もとられてしまい、最後は松若丸のためにわざと切られる役で、ここぞという見所がなく魅力が十分発揮されていない。もう一役も蛇足で気の毒。さすがの黙阿弥も、南北には敵わなかった、というところか

以上、今日は観る側の体調の問題もあったろうが、欲求不満で終わった舞台だった。

終演後席を立ったら、三階席の下の方で見知った顔がこちらを向いて笑っている。偶然にも夢玉の若いお仲間zelasちゃんがお母さま同伴で観劇に来ていたのだった。彼女の方が一階の売店を冷やかしていた私を見つけていたらしい。今日は誰も知った方には会わないだろうと思っていたが、悪いことは出来ないものである(^^ゞ。早速お母さまにご挨拶してから、今度の十二月の演目やオフ会のことを話がてら途中までご一緒して帰った。

それにしても最近歌舞伎観劇記のアップが遅れ気味(T_T)/。今日ようやく八月納涼歌舞伎の分を書き終えた。まだ九月昼夜とこの十月(実は三月も一つ残っている)をこれからまとめなければならないが、少々時間をもらわないと出来そうに無い。

(追記)舞台復帰した父團十郎と一緒の海老蔵パリ襲名公演は、関係者を招待しての特別公演、および九日からの本公演も満員で大成功のようである。口上は仏語で行い、喝采を浴びたという。アンコールも四回!
2004年10月12日
注目のパリーグのオウレーオフは、2位に西武が二つのステージを制して、日本シリーズに進出した。公式戦では1位のダイエーに4.5ゲームの差を付けられていたが、土壇場の底力で勝ち抜いた。とくに昨夜の最終戦は総力戦の凄い試合だったようだ。プレーオフは今年初の試みだが、これだけの熱戦を繰り広げて盛り上がったから、まずは成功したと言えるであろう。

さて、これで日本シリーズはセ・パともに就任1年目の監督同士の対決で面白くなってきた。16日からの対戦が待たれるが、ドラを応援しようとは思っているが、ライオンズも魅力あるしな〜、悩ましい(@_@)。

インターネットの普及でその功罪が云々されることが多いが、とりわけ掲示板での誹謗・中傷が問題になるようだ。ところが、巨大掲示板2チャンネルの書き込みから、新しい恋愛小説が出来上がり、老舗の新潮社から出版されるという。題して『電車男』。電車内で知り合った女性に愛を告白するアドバイスを求めたら多くのアドバイスの書き込みがあって、それを有志がまとめたら一つの新しい恋愛小説になったという。ただ、作者・編集者もあくまで匿名というところがネット時代の産物と思えるが、果たしてどこまで読者に受け入れられのか?興味は尽きない。
2004年10月13日
いくら大型台風の襲来があったのにせよ、梅雨じゃあるまいし、と文句も言いたくなるような雨続きの毎日で、外歩きもいい加減ウンザリである。この12日間で例年の4〜6倍の降雨量とか。

お蔭ですっかり風邪気味。喉は痛いし、体はだるい。明日はさらに温度も低そう。でも休む訳にも行かないし…。
2004年10月15日
首都圏は久し振りの晴れ、それもやっと秋らしい抜けるような青空で、爽やかな一日だった。

ところが自分の体調は風邪が抜けないどころか、逆に悪化したのではないか?と思うくらいで、風邪を引きましたね、と周囲から言われてしまった。本当に年を取ると回復力が落ちている。

そう言えば、先日今年の会社の人間ドックをまだ受診していなかったことに気が付いて、慌てて申し込んだ。今月一杯で補助が打ち切りだから、危ういところだった。どうも人間ドックは苦手なので、いつも最後になる。しかし、これも体のため、我慢して受けよう。
2004年10月16日
テレビ東京系列の人気番組『アド街』に地元の蕎麦屋『もち月』が紹介されていたとの情報を聞いて、情報提供元の友人と行ってみた。

駅から10数分歩いた一見個人住宅風のお店。道路沿いでも注意しないと気が付かない佇まい。だが、中へ入ると、中庭がある瀟洒な作り。十割蕎麦が上品な味の汁とともにうまい。もともとはトンカツ屋さんだったそうで、トンカツメニューがあるのも面白い。蕎麦屋と言えば日本酒。さらっと揚げられたトンカツをおつまみに枡酒をチビリチビリ飲むのもまた美味しいものである。だが、昼のお酒は効く。帰宅したら、当然の如く気持ちよく昼寝(^^ゞ。
2004年10月17日
昨日は意外にも曇天で、寒いくらいだったが、今日は爽やかな晴天で暖かい。こういう日はどこかへ遊びに出かけたいところだが、皮肉なことにある資格試験の日。難関で知られる資格だから、到底1年目では無理と思い、勉強にもあまり熱が入らず、今日は試し受験のようなもの。だが、それでも甘かった!予想をはるかに越えて難しかった(@_@;。

受験会場は私立大学の教室だったから、大学の試験のような雰囲気。しかも受験生は圧倒的に若い人が多いうえ、女性も多い。これでは得意の四択問題でも、この年寄りがいくら頑張っても簡単に勝てるはずもなく…(>_<)。
2004年10月18日
自宅で購読している夕刊の新聞小説が、今日から新連載になった。吉村昭の『彰義隊』である。この人の歴史小説は、丹念な資料調査に基づく意外な史実を淡々とした叙述で語り、見逃せないものばかりである。とくに幕末物は、『桜田門外の変』『天狗争乱』など傑作が多い。小説は一気に読みたい方だから、新聞の連載小説は苦手だが、これは読み続けて行きたい。

今横浜で仕事をする機会が多いと、ちょっと歩けば幕末から明治の史跡だらけ。『桜田門外の変』と言えば、時の大老井伊直弼の暗殺事件。この人の歴史上の評価もさまざまであるであるが、鎖国政策の転換を決断した人であることには間違いない。彦根藩主であったこの人を元の家来たちが慕って立てた銅像が横浜にある。場所の名前も掃部山という。今は市の管理になっているようだが、家来たちが私財で作った元藩主の銅像は、横浜港を見渡せる絶好の場所で何を思っているのだろうか?

              
2004年10月19日
またもや台風が上陸を窺っているとかで、今日も一日雨。その点、横浜は地下街も多いので助かる。また地下街は時々宣伝を兼ねたイベントをやっているから、思わぬもらい物にあずかることもある。今日も東北のある県のお米の宣伝で、ご飯のレトルトを手に入れる。それも往復で2個も(^_^)v。
2004年10月21日
今年10個目の上陸となった台風23号は、列島縦断で大きな被害を出した。首都圏は真夜中の通過で風雨の強さも殆ど分からないくらいだった。

昨夜は台風接近に備えて、会社から早く帰るよう指示が出たのを幸いに、途中書店で島田荘司の新刊『龍臥亭幻想』上下を購入して早々と帰宅した。早速読みたいところだったが、今読みかけの本を終えてからと我慢した。もっともお蔭で時間も出来たので、昨夜からPCも開けないで、珍しくせっせと読書に励み、二冊読み上げた。塩野七生『我が友マキヤベェッリ』と宮部みゆき『理由』である。どちらも再読なのだが、最初に読んだ時には漫然と読んでいて気が付かなかった点ばかりで、面白く読み耽った。いずれどちらも読書手帖にまとめたい。

『我が友マキヤベェッリ』は、読めば読むほど作者の塩野七生がマキヤベェッリから人間を観る目や歴史観など大きな影響を受けていることがよく分かる。今刊行中の『ローマ人の物語』もその視点で読むとまた異なった印象があるかもしれない。

『理由』は、テレビのドキュメンタリーにヒントを得たようなノンフィクション風のミステリー。インタビュー形式を多用して、事件の謎の解明だけではなく、現代の家族のいろいろな形を描いて見事である。

図書館にリクエストしていた『魔術王』が早くも確保出来たようだし、さあこれから新刊のミステリーをどんどん読もう。
2004年10月22日
早めに帰宅でき、家人のテレビともぶつからなかったので、幸いにも日本シリーズ第5戦を最後までテレビ観戦。中日のエース川上のあわやパーフェクト!?と思わせる好投と打線の効率的な得点、そして9回の駄目押しのアベックHRなどで、中日が圧勝!ついに50年振りの日本一に王手をかけた\(^o^)/。ここまでの全試合を見ても、総合力で中日に分がある。本拠地ナゴヤドームに戻っての明後日の第6戦で、この勢いのまま落合監督の胴上げを実現できるかもしれない(すみません、俄かドラファンです(^^ゞ)。

また球場外で不祥事。先日巨人であった大学生投手に対しての金銭授受が、横浜と阪神にもあったという。将来有望な選手の芽を摘むような球団側の動きは許せないものだから、オーナー辞任も当然。だが、3球団もこのようなことがあったということは、他には絶対無いと言い切れるのだろうか?ファンを裏切らないように全球団で再調査をして欲しいものだ。

しかし、直接プロ野球の話題ではないが、今日本シリーズで戦っている西武のオーナーの株式不正疑惑ほど腹立たしいものはない。有価証券報告書の虚偽記載およびインサイダー取引など、明らかに法を犯していると思われる。だが新聞などで発言を読むと、不正の自覚すらない。一般投資家はまったく視野に無く、企業を個人の私物と考えているのではないか?
2004年10月23日
出勤の土曜日だったが、休暇を取った。風邪が治りきらないためか、今週は体調が今一つだったので、休養のためである。お蔭で読書三昧の一日を過ごして、体力的にも、精神的にも随分楽になった気分。

昨日から読み始めた『龍臥亭幻想』上下を一挙に読了。久し振りの島田ワールドを堪能できた。ネタバレの恐れがあるので、詳しくは書けないが、前作同様村の因習や伝説などを織り込んでいて、読ませる。また、相変わらず奇想天外なトリックには驚く。顔合わせは無いものの、御手洗と吉敷が同じ作品で登場するのもファンとしては嬉しい。ただ、前作があまりにも重量級の傑作だったから、今回の続編がやや軽く感じられるのは、贅沢な不満か?

夕食時、二回も大きな地震があって、ビックリ!
2004年10月24日
昨夜の地震の被害の詳細が分かるにつれ、あらためて地震の怖さを感じた。新幹線まで脱線するとは!被害にあわれた新潟中越地方の方々には同情を禁じえない。幸い知人の家にはこれといった被害はなかったようだが、ライフラインの回復までにはかなり時間がかかりそうである。救援物資はじめ、援助の手が少しでも多く、また早く現地に届くことを祈る。

日本シリーズ第6戦は、西武和田の連発HRとエース松坂の踏ん張りで、中日が逆王手をかけられた。明日の最終戦の頑張りを期待しよう!
2004年10月25日
さらに続く余震、そして大雨の予報、加えて迫り来る寒さ。新潟県中越地震の被災地の方々はどんなに不安なことであろうか?心からお見舞い申し上げるとともに、一刻でも早い救援と援助活動が望まれる。

こんな時にとも思うが、西武が日本シリーズ第7戦を制して、12年振りの日本一!中日を応援していたから残念だったが、西武はプレーオフを勝ち上がった凄みとタフネスさがあった分、強かったようだ。

いろいろあった今年のプロ野球もこれで全日程を終了。来年は新球団問題も含めて一体どうなるのだろうか?
2004年10月26日
高村薫の新聞連載小説『新リア王』について、何とも腹立たしく、嘆かわしいことが起こった(こちら)。新聞社の暴挙と言っていい。作者が仮処分の申し立てをしたのは当然と考える。

問題は2点。

@作者の意向を無視するかのように、連載の打ち切りを今年の5月に通告していたこと。
A打ち切りに同意して、この29日に終了するようにして渡された原稿を、次の連載までのつなぎのために勝手に行数を変えて、月末まで延ばしたこと。しかも当初は「未完で、来年加筆して単行本にする」という断り書きも入れない予定だったこと。

この小説は既に刊行されている『晴子情歌』の続編をなし、その他の作品とのつながりも構想にあるやに聞いている。政治と宗教を主題にしたこの作品が完成すれば作者ならでの壮大な作品に仕上がると期待できたはずなのだが、いやしくも天下の大新聞の文化部が、この作品の価値を認識できず、一方的に打ち切りを通告していたとは情けないにもほどがある。想像するに、連載期間が長く、主題も固いため、人気が出なかったことから、内部−とりわけ販売あたりからクレームが出たのであろう。しかし、それではまるで視聴率に一喜一憂するテレビと同じではないか!

さらに作者の意向と原稿を無視して連載を延ばすなど、言語道断、身勝手もいいところである。言論の自由を常々標榜している新聞社のやることとは思えない。

新聞社側が作者の要求を受けて、謝った形になったので、仮処分は取り下げたとのことだが、もっと闘ってもらってもよかったと思う。当の新聞社側の説明には、連載の打ち切りを今年の5月に通告していたことは意図的に書かれていないのだから。

この新聞社は、ここ数年内部の不祥事からいろいろな問題が取り沙汰されている。高杉良の新刊『乱気流』でも取り上げられている。巨大新聞の驕りとしか言いようが無い。
2004年10月27日
今日は苦手の人間ドックの日。毎年受診が近づくと憂鬱になるのだが、無事終了!?終わってみると現金なもので早く結果を知りたいと思ったら、「今大変混み合っていますから、結果をお知らせするのは約1ヵ月後です」と事務方から言われて、がっかりした。何でそんなに時間がかかるのだろうか?

修理に出していたヘッドフォンがようやく戻って来た。これも2週間以上かかっている。これも何故そんなに時間がかかったのかよく分からない。ただ結線を取り替えただけなのに!それにしても、やはり代用にしていたイヤフォンの音とはまったく比べ物にならない。音の雰囲気からして違う。早速新譜DVD『ベルリンフィル・ヨーロッパコンサート2003』を視聴した。毎年5月1日にヨーロッパ各地で行われる恒例のこのコンサート、2003年は巨匠P・ブーレーズ指揮でリスボンのジェロニモス修道院で行われた。由緒ある修道院の美しさを捉えた映像もさることながら、大変残響の多い音が臨場感溢れていて、ラヴェル、モーツアルト(ピアノは名手ピリス)、バルトークなどの名曲をたっぷりと堪能できた。

これでまたDVDの視聴時間がいやでも増えそうだが、読書の時間と合せるとサイトの更新の余裕がますます無くなりそう(^^ゞ。
2004年10月28日
日中と朝晩の温度差が大きくなってきた。歩く人たちの着る物もかなり厚着が目立つ。

今日は晴天に恵まれて、昼は外を歩くのは気持ちが良い。いつもより仕事で遠出した途中駅で、「電車とバスの博物館」が移転していたのに今頃気が付いた。子供の時から馴染んだ電車やバスが展示されているので、懐かしい。加えて、運転のシュミレーターや電車の模型運転など、子供から大人まで楽しめる博物館である。

展示物の中では、一番嬉しいことにこれが実物そのままそっくり保存されている。今はもう無い路面電車の玉電デハ200型である。その愛嬌ある形から、愛称「ペコチャン」、または「いもむし」。「ペコチャン」は言うまでもなく、F屋の人形に似ていることから来ている。通学の往復時に玉電を待っていて、これが来ると喜んだものである。もちろん、特等席は先頭の座席。

               
2004年10月29日
今年の文化勲章・文化功労者の受章者の発表があった。自分なりに関心がある分野の方々の受賞が多いことは嬉しいことである。

歌舞伎の立女形の中村雀右衛門の文化勲章は、何よりもおめでたい。実際の舞台を観た人なら、あの美しさで84歳という年齢はを信じられないと思う。今年は一時体調を崩して休演したこともあったが、常日頃から体を鍛えていると聞くから、まだまだ元気であのような美しい舞台を見せてもらえるであろう。

文化功労賞では、作家の井上ひさし、平岩弓枝の両氏はいずれも愛読書が多い。演出の蜷川幸雄は世界に通用する鬼才。

映画監督の山田洋次は寅さんシリーズであまりにも有名。だが渥美清の死と松竹大船撮影所の閉鎖という苦境を、時代劇に活路を見出して見事な成果をあげた。前作の『たそがれ清兵衛』は時代劇ファンを大いに喜ばせ、泣かせた。ちょうど明日から時代劇第2作の『隠し剣 鬼の爪』が封切られる。同じ藤沢周平の原作を映画化したもの。これだけはすぐ観たいと思い、珍しく前売券まで購入。割安なうえ、特製文庫本カバーまで付いていたから、早くも得をしたようでいい気分。
2004年10月30日
冷たい雨に降り込められた一日。今日の土曜出勤は駐在しているビルの事務フロアーの引越しとそれに伴う掃除という肉体労働のみ。仕事が無くて、ぼーっとしているよりはいいが、疲れた。

夕方、以前入手していた某CDショップの曽根麻矢子のJ・S・バッハの新譜発売にあわせたサイン会に行ったら、ミニライブもあった。後でチラシをよく見直したら、ミニライブ兼サイン会とちゃんと書いてあった。こちらが見落していただけだが、またもや得をした気分。

今日使用したチェンバロは、録音時が18世紀のものに対して、17世紀に製作されたもののコピーと説明があった。たしかにより小さく、音色もやや鄙びている。鍵盤も一段しかなく、手が慣れていませんから、とミスタッチを説明していたが、これもご愛嬌。アンコールも含めて、全部で5つの小曲演奏を聴かせてもらい、、一時の至福を味わう。やはりチェンバロの音は癒しにピッタリである。

演奏後のサイン会で演奏とサインにお礼を言ったら、にっこりと微笑みを返してくれた。
2004年10月31日
近くのデパートで紳士物のセールをやっていたので、珍しく買いだめ。予算以上に廉く背広など手に入り、同行した家人も納得(^_^;。

その後図書館に回り、返却と借り出し。読了した二階堂黎人『魔術王』(講談社)は、名探偵二階堂蘭子対魔王ラビリンスの対決の話でで、ちょうど江戸川乱歩の明智小五郎対怪人二十面相との闘いを髣髴させ、密室や死体消失、猟奇殺人など探偵小説の要素がふんだんに盛り込まれていて楽しめた。ただ、少し長過ぎる感じはあった。

塩野七生『ローマ人の物語』の続編が出る季節になったので、再読したくなり、とりあえず第U巻『ハンニバル戦記』を借り出して、読み始めたら面白くて、夜は読書に没頭。お蔭で日記を書くのが遅れてしまった。
2004年11月01日
今日から11月。新札の発行ということで、銀行の窓口で両替するほどの暇は無かったが、ATMでお金を下ろしたら、もう新一万円の福沢諭吉が出てきた。肖像が同じだから新味は無いが、やはりぴん札は気持ちがいいものである。またホログラムなど随分手が込んでいる。これなら偽札は簡単に作れないだろうが、紙幣の歴史は、偽札作りとのいたちごっこのようなものだから、いずれまた作る輩が現われるに違いない。今日の新札はすぐ右から左へ渡ってしまった…(>_<)。

個人的には樋口一葉の五千円札を早く手に入れたいが、やはりATMではなく両替をしないと駄目なのだろうか?

新札の発行に気を取られて、年賀状の発売を忘れていた。今年はインクジェットの方が多いらしいが、早く買っておかなくてはいけない。それにしても、この人が今年の年賀状発売の顔とは知らなかった。郵政公社も随分大胆なことをするものだ。彼女はE社のプリンターのCMに出ているのだから。やはり少しは民営化の刺激があるのか?
2004年11月03日
先週の人間ドックこの方、どうも胃腸の調子が良くない。昨夜も会社を早く出て、かかりつけの医者で薬をもらって帰ってきた。まぁ、元々「かなりお疲れ気味の胃ですからね、だましだまし大事に使うしかありませんよ」と言われているから、しょうがないが、どうも元気が出ないことおびただしい。

プロ野球の新規参入球団に楽天が決まったことは、まずは12球団制が維持されて、めでたいことである。しかもプロ野球空白地の仙台を根拠地とする球団の誕生はなおさら良い。高橋ユニオンズ以来51季振りの新球団誕生という新聞記事を読んで、大映も含めて昔はパリーグが8球団であったことを思い出した(古い!)。それが6球団に淘汰されてから安定して久しいところへ、突如経営上の理由を前面に出して、合併・1リーグ制への移行という流れになりかかった今年は、日本プロ野球の最大の危機の年であった。

それを食い止めたのが選手会の初のストライキであり、世論の支持であった。このあたりを見誤ったのが経営側の誤算だったろう。加えて現役大学生への金銭供与で3球団のオーナーが辞任する不祥事もあり、新規参入の球団を認めることになった。まっさきに手を上げたのがライブドアであり、どちらかといえば楽天は後塵を拝したのである。だが、経営体力の比較でが楽天に決まった。事前の予想通りで、出来レースのような気もしないではない。ライブドアはとんびに油揚げをさらわれたような形になり残念だったが、参入に最初に手を上げた勇気は十分評価してあげなくてはいけない。まだ経営上の問題を抱えている他球団もあり、今後もチャンスは十分あると思う。
2004年11月04日
いつもならすぐ効く医者にもらった胃薬も今回は、効き目がうすく、今日も体調不十分で一日が終わる。

クライバーの『カルメン』のDVDがようやく発売されて、入手。以前海賊版のビデオテープを見たことがあるが、まったく比較にならないくらい鮮明な映像かつ峻烈な音で、1978年収録だから、よくぞこんな映像が残っていたと泣いて喜びたいほどの素晴らしさで、後は言葉にならない。しかも、舞台映像の間にしばしばクライバーのあの踊るような魅力的な指揮姿が挿入されているから、一時たりとも目を離せない。まだ壮年の彼の指揮振りは、鋭く大きい。それに応えるウィーン国立歌劇場管弦楽団(要はほぼウィーンフィルと重なるが)も必死である。歌手も全盛期のカルメン役のオブラスツォワ、ホセ役のドミンゴともクライバーに煽られてであろう、全力を出しての歌唱も聴き応え十分。

これだけの演奏だから、一気に視聴するには気力も体力もいる。まずは一幕毎に楽しんでいこう。
2004年11月05日
体調が悪いと晴天続きもかえって眩しいほどだが、徐々に回復傾向の兆しが見えると、今日のようなうららかな天気は、さすがに気持ちが良い。

体調不良でも不思議と読書だけは進み(逆に集中できる?)、塩野七生『ハンニバル戦記』を一気にとまではいかなかったが、読了。いや〜、読めば読むほど塩野氏の歴史ものは面白い。戦争を描くことが好きな作者の本領発揮の傑作。この勢いで、当分塩野作品を読み直しに集中しそうである。

クライバーの『カルメン』は、何のかの言いながら、結局一気に視聴した。と言うより見始めたら止まらなかったのが事実。それくらいクライバーのたたみかけるような指揮から紡ぎ出される音楽には、視聴するものを痺れさせる強烈な個性がある。お馴染みの名曲が新鮮に聞こえる。魔術的と言ってもいい。ゼッフィレッリの演出も豪華絢爛かつ得意の群集シーンの扱いなど舌を巻くうまさ。決してスタンダードな『カルメン』ではないが、これでまた彼の名演の一つを持てたことに感謝しなくてはならないが、それが彼の死によって齎されたことは大変悲しいことでもある。今月末に発売される最後の演奏会のDVDも期待が高まる。今後もまた未発表の映像や録音が発売されるのだろうか?
2004年11月06日
実家に寄宿していた姪が先日アパートを借りて一人暮らしを始めたため、老母また約3年振りに一人の生活に戻った。年齢を年齢なので、心配になって様子を見がてら、実家に出かけた。だが心配するどころではなく、一人暮らしが長かったので、馴れている、また以前のように気ままな一人の生活が出来る、と老母はかえって元気なくらいだった。

安心したら、気が緩んだのか、また胃の調子が悪くなり…。
2004年11月08日
一昨日の夜から、また胃の調子が悪くなり、疲れもあったためかついに昨日は一日寝込んでしまい、今日は会社を休んだ。重い体を引きずって、かかりつけの医者へ。症状を説明したら、先日の人間ドックの結果が分かるまで時間がかかり過ぎるので、すぐ胃の検査をやることに。10日の間に2回も苦手なバリウムを飲む羽目になってしまった。

午後にはもう結果が分かり、幸いとくに異常は認められないと分かって一安心。ひょっとして…と思ってもいたから、少し気が抜けた。肝心の不調の原因は、胃酸過多で、かつストレスだろうとのこと。ストレスは、とくに思い当たることは無いが、強いてあげれば成果の出ない仕事か?またもや飲み薬が増えてしまった。
2004年11月09日
本当はもう一日くらいゆっくり休みたいが、そうも出来ないのが勤め人の辛いところ。そしてまた、得てしてそうなるのだが、そういう出勤日に限って、普段滅多に出ない仕事が出来てくる。まだ重い体を鞭打って、仕事をしても能率が上がらないから、早く帰宅する予定が大分来るってしまった。胃の調子は徐々に回復に向う。気分的なこともありそうであるが、仕事面では今週は厳しい週になりそうである。
2004年11月10日
楽天の参入で12球団体制の維持が決まり、ほっと一安心したはずのプロ野球界がまた球団の身売り話で揺れている。今年のパリーグのプレーオフを争った西武とダイエーが親会社の経営問題で売却を検討しているとのこと。西武はコクドの持株不正表示とインサイダー取引によるもので、身売りを否定しているとの報道もあり、日本一チームの今後の動向が注目される。

他方、ダイエーはスポンサーが同意して、ソフトバンクでほぼ決定という。プロ野球機構の反対もないようで、孫社長の得意や思うべしだが、新規参入の時にはあんなに大騒ぎしながら、売却の時には簡単に認めるのは片手落ちのような気がしてならない。楽天と同じIT業界であるのに…。
2004年11月11日
体調回復のために、PCも開けずに、休養と読書(仕事は?)。こういう時にはいささか気楽に読めるようにと、米村圭伍『おんみつ蜜姫』(新潮社)を手に取ったら、面白くて一気に読了した。

以前『風流冷飯伝』でその軽妙なタッチの時代劇に感心しながらも、戸惑ったことがあるが、今回は素直に楽しんだ。小藩のやんちゃ姫が藩の危機を救わんと忍び猫をお供にして国許を出奔し、時の将軍吉宗や尾張柳生と対決しながら、天一坊事件をも解決するというなかなか欲張った筋立て。語り口は落語調で洒落や地口もふんだんに有り、作者の該博な知識に裏打ちされた面白さもある。主人公の蜜姫も魅力的だが、傑作は母親の甲府御前。甲斐武田の秘宝の話も絡み、この小説をより立体的にしている。どうやらシリーズ化も期待できそうだから、続編を待ちたい。
2004年11月12日
前売券を買っていた山田洋次監督の『隠し剣 鬼の爪』をようやく観ることが出来た。主演の永瀬正敏、松たか子をはじめとして、豪華で実力のある出演陣やセット・衣裳など時代劇としての丁寧な作りで、あっという間に2時間強の映画が終わってしまった。

やはりテレビの時代劇とは一味違ったコクがあって、十分楽しめた。前作の『たそがれ清兵衛』同様、藤沢周平の世界をたっぷりと映像化していてファンとしては嬉しいことは嬉しいのだが、原作を読んでいると、もう一つの原作の『雪明り』とのつなぎ目がどうしても目に付いてしまったのは贅沢な不満であろうか?
2004年11月13日
今日は12月大歌舞伎の予約日。来年勘三郎を襲名する勘九郎の名跡最後の舞台を玉三郎との共演でつとめるから、チケットの入手困難が予想された。また今までのようにネット予約だけでは思うようにいかないので、遅まきながら歌舞伎会に入会した。そのはじめての電話予約だから、事前に2日前の特別会員の予約状況もお仲間の方にお聞きしていて、相当電話がつながらないことを覚悟していた。案の定、開始時間から携帯で何度かけてもつながらない。かけては休み、かけては休みの繰り返しで、諦めかけていたら午後1時前につながった。

歩きながらかけていたから、つながって逆にびっくりしたほどである。これはラッキーな方である。お蔭で希望の楽日昼夜の三階席を確保出来た!これで、うまく行けばもう一回行けるか?明後日の一般発売にもう一度挑戦するとしよう。
2004年11月15日
購入後1年以上経つのに、何故か今頃になって携帯への迷惑メールが大量に繁殖し始めた。それも先週後半から急に。ほぼ全部がアダルト系である。アドレスをアルファベットと数字を適当に組み合わせて滅多やたらに出し、あっていれば次々に出すとは聞いていたが、業者間の横の連絡があるのかそれとも同じ業者がアドレスを変えて何通も出すのか、とにかく半端な数ではない。しかも、どこで男性の保有者と分かるのだろうか?不思議である。最初は高をくくって削除だけしていたが、携帯は受信のみでも料金がかかるから、ほっておけなくなってきた。

アドレスを変えるのが一番なのだろうが、それもメール交換している皆さんにご迷惑がかかるから、いろいろいじくってみて、指定アドレスを受信拒否にすることにした。それを登録するだけでも大量で時間がかかるうえに、新しく来るものには手が打てない。はて困った?!と思っていたら、今持っている携帯には選択メール受信という機能があることに気が付いた。これを使うと相手のアドレスと標題が分かるので、迷惑メールはアドレスのみを控えてから、削除出来るので、受信の料金も節約できるすぐれもの。当面はこれで対応できそうだが、これで一体迷惑メールは止まるのだろうか?敵もさるもの、きっとまた自分の方のアドレスを変えて攻撃して来そうで、いたちごっこにならなければいいが。しかし、本当にこの迷惑メールは何とか規制できないものなのだろうか?
2004年11月16日
最近は読書の秋らしく、読書に勤しんでいて、ややPCを開けてサイトの更新をするのをサボっている。図書館にリクエストしていた本が次々と来たことにもよる。

今日夢枕獏の伝奇大作『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』全4巻(徳間書店)と乃南アサの短篇集『嗤う闇』(新潮社)を読み終わった。前者は遣唐使とともに密教を学ぼうと唐に渡った空海が、橘逸勢とともに、唐王朝にかかわる秘事に巻き込まれながらも、その卓越した力で幻術に立ち向かい、無事密教を2年で習得して帰るまでの、大変スケールの大きい破天荒な物語である。そこには玄宗皇帝や楊貴妃にまつわる悲劇までからみ、最後は白楽天が有名な長恨歌を歌う。陰陽師の作者が17年かけた自信作で、中国物の集大成の感があり、読みでもある。ただ、自分の好みから言うと、いささか文章にコクと品格が足りない。これだけの素材だったら、もう少し深みのある作品が出来たような気がする。

後者は直木賞受賞作で名を馳せたバツイチの女刑事音道貴子の連作短編集の3冊目。収録されている4編とも、巡査部長に昇格して機動捜査隊から隅田川東署の現場に転勤した彼女の日常の事件と捜査活動。警察と言う男社会かつ階級性がはっきりしている職場で、今回も女性らしい独自性を発揮しながらも、やわな男性顔負けの活躍が面白い。ある意味では痛快ですらある。この音道貴子シリーズ、このような短編とあわせて、久し振りの長編も期待したくなる。

さて、また塩野七生の作品がたくさん待っている。
2004年11月17日
少し乗り遅れているが、紀宮さまの婚約内定は暗い話題が多い昨今、とても明るいニュースである。新潟県中越地震の被災に配慮して正式発表は12月のようだが、心からお祝い申し上げたい。

天皇家の皇女が結婚されるのは1960年の清宮さま以来。旧華族の島津家に嫁がれた貴子さまのことは当時随分話題になった。たまたまお住まいが実家から割合近いところだったから、野次馬根性で友達とそのお家を見に行ったことがある。お屋敷が多い閑静な街だったから、さぞや豪邸かと思いきや、世間一般から見れば大きかったものの、予想したようなお屋敷ではなく、通常の一軒家で、拍子抜けした記憶がある。今考えれば当たり前だが、当時はとても皇女がこのような家で一般人と同じ暮らしをされるとは想像が出来なかった。

紀宮さまも本当にわれわれと同じ暮らしが出来るよう、周囲であまり騒がず静かに見守ってさしあげなければいけないであろう。
2004年11月18日
今日はまた駐在しているビルで、テナントの関係で事務所の荷物整理と什器等の移転作業。エレベーターの無い地下室へ重い荷物運びも多かったから、きっと明日は筋肉痛になりそう。この年寄りに運ばせるのだから、人使いが荒い。人手が無いのだからしょうがないと思うが…。でもその作業が予想以上に長引いて一日がかりになったから、雨の午後の外出はなくなったお蔭で、久し振りに早帰り出来たのは有難かった。

帰宅途中書店に寄ったら、気鋭の哲学者中沢新一の新刊『僕の叔父さん 網野善彦』(集英社新書)を見付けた。迂闊にもこの人が歴史学者網野善彦の親戚とは知らなかった。パラパラと立ち読みしたら、網野史学と言われる氏の歴史著作に中沢一族が大きく関係しているようで興味深かったので、購入した。じっくり味わって読みたい。
2004年11月19日
天気予報が外れて、冷たい雨が降った一日になった。雨に打たれて落葉も多く、そろそろ冬の到来を思わせる。それにしても今年の秋はよく雨が降る。

昨日の肉体労働がやはり筋肉痛になったから、会社帰りに温浴施設に行って、体をマッサージしてきたが、かえって疲れがどっと出た気もする。胃の調子もまだ万全ではないから、じっくりと湯に浸かりよく暖めてきた効果が出てくれると嬉しいが。

この土日は晴天に恵まれるようだから、運動がてら紅葉でも見に行きたいものだ。
2004年11月22日
昼食時に横浜の地下街に入ろうとしたら、大変な行列が地下街から階段の上にまで続いている。あっ、また地方の名産品の宣伝で何か配っているな!?と早速並ぼうとしたら、看板を持って行列を整理している人がいるので、よく見たら年末ジャンボ宝くじを買うための人たちだった!それにしても凄い人気。

新聞でもどこでも大行列だったとか。以前は銀行との付き合いでほぼ毎年買っていたが、かすったためしがない!さて、今年はどうしようか?
2004年11月23日
絶好の秋晴れと暖かさに恵まれて、今日は「まちだ史考会」の恒例の秋の歴史散歩バスハイク『甲斐の国の遺跡・史跡と古刹探訪』に参加した。7時40分に出発したバスはスイスイ進んで、早くも10時前には最初の目的地「甲斐風土記の丘」に到着した。ここにある山梨県立考古博物館では、「縄文の女神」と題して、人面装飾付土器の展示を開催していた。縄文土器に人面を装飾したものを見たのは初めてだったが、つりあがった細い線の目やブタのような鼻などなかなかユーモラスな人面も多く、意外にも地元町田市から出土したものも出ていた。縄文土器の知られざる一面を知った思いだった。

その後かなり大きな円墳や前方後円墳を見た後、昼食。ほうとうも出てなかなか食べでのある食事だった。午後は時間の関係で後回しにした上の平遺跡を見学。3世紀から4世紀の前半にかけての低い方形の墳丘の周囲に、浅い溝をめぐらせた墓を方形周溝墓というそうだが、ここは全部で128基も見付かった東日本最大級の古墳群で、そのうち35基が綺麗に整備されて、公園のようになっていた。

              

次の目的地は、甲斐の国と言えばやはり武田信玄だから、その本拠地だった「躑躅ケ崎館」。今は武田神社となっているが、当時の面影を偲ぶことは出来る。最後に甲斐善光寺。甲斐にも善光寺があるのは知らなかった。しかし、それも当然で信濃善光寺から信玄が寺宝を勝手に移して創建したようで、本堂、山門とも立派であるけれども、何やらコピーを見るようであった。帰りのバスは、中央道の事故の影響で渋滞に巻き込まれ、行きの倍の時間がかかってしまった。幹事さま、皆さまお疲れさまでした。
2004年11月24日
昨日のバス旅行がいい気分転換になったのか、最近サボっていた観劇記九月分昼夜二つををようやく大いなる小屋に追加した(汗)。

胃の不調は徐々に回復しているが、今日医者から胃にピロリ菌がいますね、と言われて、さらに薬で除菌を薦められた。はぁ〜?という感じである。だが、悪者の菌で胃潰瘍の原因ともなると指摘されれば、その通り。やれやれ、また飲み薬が増えてしまった!薬物中毒!?

だが、以前に比べるとこのサイトの更新も日記を別にすれば、体が不調であると集中力がなくなり、なかなか思うように出来ないと感じる。年齢から来るものもあるだろうが、自分の楽しみのために始めたものだから、負担に思っては何の意味も無い。今後も精々無理をせずに、駄文を綴って行きたいものである。
2004年11月25日
カルロス・クライバーの伝説的とも評される『1996年のミュンヘン・コンサート』のDVDがついに発売された。それから約2年後には公式の指揮台には立たなくなっているから、ほぼ晩年の貴重なコンサート映像と言える。名演の評価が高いウィーンフィルとのブラームスの交響曲第4番のCDを別にすると、今回収録されたベートーヴェンのコリオラン序曲とモーツァルトの交響曲第33番は初の公式発売であろう(モーツァルトはFM放送のエアチェックテープで聞いて、その正式録音が発売されるのを願っていた)。

まだ前半の2曲を視聴したばかりであるが、時に66歳、頭髪はもう真白になっているけれども、そのある時は激しく叩きつけるような、またある時は舞うように優雅で華麗な指揮振りは、まったく変わっていない。もちろん音楽は指揮そのままに激しく、また優雅なものである。余人にはなしえない演奏であろう。

このような映像がDVDで残されただけでも感謝しなければいけないのだが、この映像を見るにつけても、やはりもうクライバーの指揮する最新の演奏を聞けないという事実にあらためて思いをいたし、痛切な寂しさに襲われる。
2004年11月26日
もう11月も末日に近くなっているのに、小春日和の暖かい日が続いている。それでも、朝晩は冷え込んできているうえ、歩道の落葉も多くなっているから、冬は確実にやって来ようとしている。

今週は1日休日があったものの、やはり金曜日になると、週末気分で何やらほっとする(明日が土曜出勤であっても)。こういう時はアルコールでも飲んで、1週間の疲れを癒したい。だが、ふっと気が付いたら、かれこれ1ヶ月以上もアルコールを摂取していなかった!それだけ飲みたいとも思わなかったのだから、体調のせいとはいえ、我ながら珍しいことだ。

もともと若いときはあまり飲めなかった(今でもあまり量はいけないが)のが、酒を飲む楽しさを覚えてからは、いい気分転換にと週に何回か飲むことが多くなった。今回胃の不調では飲みたい気もおきなかったのは当然だが、少しでも飲みたいと思うようになったのは薬が効いてきて、回復が本物の証拠。だから、少量でも飲みたいのが本音だが、ここは我慢、ガマン!今除菌のために飲んでいる薬は強いせいか1週間の限定付き。それを過ぎたら、医者から飲んでもいいとのお墨付きがきっと出るだろうから、それを楽しみに待つとしよう。その時は必ずや美味しい酒になるだろう。
2004年11月27日
今日いよいよ来年3月から始まる十八代目中村勘三郎襲名興行の発表披露会見があった。詳しくはこちら。予想通り歌舞伎座では異例の3ヶ月間連続興行となる。また、演目も『鰯売恋曳網』や『研辰の討たれ』など、これも期待していたものが並んでいる。玉三郎も当然共演の舞台が多いであろうから、今年の海老蔵襲名以上の激しいチケット争奪戦になりそうで、今から先が思いやられる。

新国劇の名優島田正吾が98歳で亡くなった。最後まで舞台と伴にあった人生で、辰己柳太郎とともに、新国劇を支えた得難い人だった。ご冥福をお祈りしたい。
2004年11月28日
最近運動不足気味なので、久し振りの地元ウォーキング。紅葉もいくらかは見ることが出来るだろうと期待して出かけた。いつもの川沿いの遊歩道からまず一つ目の公園へ向う。途中「鞍掛の松」という史跡を見ようとしたら、以前の場所に無い!おかしいな?と思いながら歩いたら、その少し先に小さい公園として整備されていた。

この史跡の由来は、数多くある鎌倉古道がここにも通っていて、新田義貞が鎌倉攻めをする際、このあたりで乗っていた馬の鞍を松に掛けたことから来ていて、地名としても残っている。その松そのものが残っている訳では無いので、今年この鎌倉古道沿いに公園としたようである。

次にまた川へ戻ってから、二つ目の公園へ。ここは谷戸と言われる谷間にあり、樹木も多い。しかし、意外に紅葉は少なくて、がっかり。やはり今年は暖かすぎるのかもしれない。それでも良い空気を吸い、適度の運動も出来て、爽やかな一日だった。

   
2004年11月29日
仕事でビル街を歩いていると、休憩する場所に困ることが多い。そうそういつもコーヒー店でお茶ばかり飲むわけにも行かない。

だが、意外に穴場はデパートの屋上であることに気が付いた。自分の子供を育てている時は、デパートの屋上はミニ遊園地がお決まりであった。ところがどうも最近は違う所も多いようだ。屋上に樹木を植えて公園風にしていて、都会のオアシスになっている!今日行ったところは彫刻なども置いてあり、ベンチに座っていればこれがデパートの屋上とは思えない雰囲気で、くつろげる。

しかし、こんな穴場で休んでばかりいると、仕事が進まないから要注意だ。
2004年11月30日
いよいよ明日から師走に入り、慌ただしくなりそうだ。ただ最近はクリスマスや年末商戦のスタートが早いので、外を歩いていると暖かさは別として、デパートや名店街のウインドウはもうクリスマス一色である。

先日も書いた携帯の迷惑メール、選択受信と受信拒否を併用しても、繁殖が止まらない(>_<)。多い時は一日に数十通も来ることがあり、いい加減にげんなり。今日などは操作を誤って、受信してしまい、余計な料金がかかってしまった。この調子だとやはりアドレスを変えざるを得ないかもしれない。docomoのアドレス変更と迷惑メール対策の説明を読んだら、「_」、「・」、「-」を使い、英数字で少なくとも16文字以上30文字以内に変更するようにとあった。うわ〜、長い!

これを読んでいただいている方で、携帯メールを交換した事のある方は、もしアドレス変更のご連絡が行きましたら、その時は変更手続きをよろしくお願いします。


トップへ
トップへ
戻る
戻る